中部大学教育研究13
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(3)「スタートアップセミナー」全体に関する設問についてアンケートの設問5~12は、授業全体の印象を尋ねている。表1から表8は、各設問についてグループ別かつ調査回数別の評定平均値と標準偏差を示したものである。設問別にみると、「スタートアップセミナー」全体についてのグループ間と調査回数の2条件込みの評定平均値が2.5以上であったのは「楽しいか」「友だちができるか」「(大学での)学び方が分かるか」「意義があるか」「学科の学び方が分かるか」「今後に役立つか」である。とくに、「楽しいか」「意義があるか」「今後に役立つか」という設問への評定平均値は3.0以上となっている。また、「難しいか」という設問に対する評定平均値も2.5であり、学生たちは、「スタートアップセミナー」全体を、楽しく意義があるけれども難しい、と捉えている。表1から表8に対して、回数×グループ間の2要因の分散分析を行ったところ、各表の下段に示すような検定結果となった。どの設問にも交互作用は見られず、グループの主効果が有意であったのは、「楽しいか」「意義があるか」「学科の学び方が分かるか」の3つの設問である。それぞれ下位検定を行ったところ、「楽しいか」「学科の学び方が分かるか」という設問に対しては、第1、第2グループのほうが第4グループより平均評定値が有意に高かった。「意義があるか」という設問に対しては、第2グループのほうが第4グループより有意に高かった。3つの設問でグループ間の学生の意識の違いをもたらしたのは、教員の課題説明やプログラム内容の時間配分などの違いではないかと思われるが、グループ間の違いが見られない設問の方が多いことを考えると、統一シラバスや教員マニュアルに一定の効果があったといってよいだろう。表1〈設問5「スタートアップセミナー」は全般的に楽しいですか〉表2〈設問6「スタートアップセミナー」に参加すると友だちができると思いますか〉―69―「スタートアップセミナー」を学生はどう受け止めたかその2図1調査回数別の評定平均値

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