中部大学教育研究13
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7.808.008.208.408.608.809.009.209.408.809.009.209.409.609.8010.0010.2015.5016.0016.5017.0017.5018.0018.5019.0019.5020.0020.50図6調整型セルフ・コントロールの平均値3.1.5パーソナリティの変化ビッグファイブの5つの得点それぞれについて2要因混合計画の分散分析を行ったところ、図7に示すように、協調性において有意な交互作用が見られた(F(1,889)=4.23,p<.05)。単純主効果の検定を行ったところ、授業前の受講群と統制群において協調性得点の差は見られなかった(F(1,889)=0.28,n.s.)。また、受講群の調査時期の効果も有意ではなかったが(F(1,889)=1.17,n.s.)、統制群には調査時期の効果がみられ(F(1,889)=6.06,p<.05)、授業前よりも授業後の方が、協調性が低かった。図7協調性の平均値また、神経症傾向については群の主効果のみ有意であった(F(1,889)=10.33,p<.01)。図8に示すように、自己開拓受講者は統制群の学生に比べ、神経症傾向が高い傾向にあった。図8神経症傾向の平均値また、外向性についても群の主効果が有意であり(F(1,889)=5.67,p<.01)、自己開拓受講者は統制群に比べて外向性が低い傾向にあった。開放性については、交互作用(F(1,889)=3.70,p<.10)および自己開拓受講者の授業前後の単純主効果(F(1,889)=2.76,p<.10)において有意傾向が認められた。「自己開拓」の受講生において、授業前後で開放性得点の上昇傾向は認められたものの、全体としてその効果は明確ではなかった。勤勉性については、群の主効果のみ有意であり(F(1,889)=17.02,p<.001)、「自己開拓」の受講生は統制群に比べて勤勉性が全体的に低いことが示された。3.2毎週の意識の変化「自己開拓」の8週の授業それぞれにおいて測定された8項目の平均値を図9に示す。なお、このグラフにおける第1回から第8回までの回答者は次のとおりであった:第1回148名、第2回137名、第3回135名、第4回128名、第5回131名、第6回124名、第7回128名、第8回139名。8つの項目得点それぞれについて、授業の開講時期(前半・後半;被験者間)×クラス(3クラス;被験者間)×授業週(第1回から第8回;被験者内)の3要因混合計画の分散分析を行った。以下に各項目の分析結果をまとめる。「今回の授業に積極的に参加することができた」については、開講時期とクラスの交互作用が有意であった(F(2,1022)=3.06,p<.05)。単純主効果の検定を行ったところ、クラス1とクラス2において、開講時期が前半の方が後半よりも得点が有意に高かったが(それぞれ、F(1,1022)=5.09,p<.05、F(1,1022)=5.68,p<.05)、クラス3においては差が見られなかった(F(1,1022)=0.47,n.s.)。授業週の主効果が有意であったため(F(7,1022)=3.67,p<.01)―47―キャリア教育科目「自己開拓」の効果

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