中部大学教育研究12
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1はじめに既に大門他(2011)で報告したように、平成23年度より実施された全学向けのスキル科目「英語スキルⅠ/Ⅱ」では、学生の学習到達度を確認するために、全ての授業において、語彙、文法、読解方略の3つの柱からなる到達度確認テストを実施している。平成23年度春学期に開講された「英語スキルⅠ」の結果について報告・考察した大門他(2011)に引き続き、本稿では平成23年度秋学期に開講された「英語スキルⅡ」の結果について報告する。1)到達度確認テストは上記の語彙、文法、読解方略の3つを柱としているが、語彙については日本語を英語に訳す問題と英語を日本語に訳す問題の2種類に分けているため、以下では()語彙1(日本語を英語に訳す問題)、()語彙2(英語を日本語に訳す問題)、()文法、()読解方略の4項目について別々に報告する。また、受講生については、入学時のフレッシュマンテストに基づいた上級・中級・初級の3つのレベルのクラスと再履修者用のクラスの4つに分けてクラス編成を行っているため、以下の報告でもこの4クラスについて別々に報告する。2到達度確認テストの結果到達度確認テストの受験者は、1年生2,166名、2年生以上の再履修者154名、合計2,320名であった。1年生のレベル毎の受験者数は上級者298名、中級者1,366名、初級者502名であった。以下、それぞれについて、到達度確認テストの結果を報告する。なお、分析にはMacOSX版のSPSSStatistics20を用いた。2.1上級者上級者の到達度確認テストの結果は、図1~図4に示す通りである。なお、満点はテスト項目によって異なるが、比較を容易にするために、全てを100点満点に換算してある。したがって、図中の「平均点」は厳密には「正答率」のことである。なお、比較のため、図では正規曲線を示してある。―81―中部大学教育研究№12(2012)81-89平成23年度秋学期の全学英語教育に関する報告大門正幸・今村洋美・西村智野田恵剛・山田伸明・柳朋宏図1上級者の語彙(日本語から英語)テストの結果図2上級者の語彙(英語から日本語)テストの結果

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