中部大学教育研究12
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2方法「スタートアップセミナー」の受講生(児童教育学科1年生全員100名)のなかからほぼランダムに男女4名ずつ計8名を選び、「スタートアップセミナー」に関するインタビュー調査を行った。授業評価を測るには質問紙調査が一般的であるが、ここでは、受講した学生が何をどのように学んだか、幅広くまたより深く捉えるために質的な調査方法を用いた。具体的な方法は以下のとおりである。被調査者の選定方法:授業は6チーム編成(6クラス)で実施された。そのうちの4つのチームから其々学籍番号の若い男子学生と女子学生を1名ずつ選出。インタビュアー:被調査者のチームの主担当教員である筆者4名。調査時期:2回目の授業終了直後、9回目の授業終了直後、及び15回目の授業終了直後の計3回。所要時間と場所:1人につき1回20分程度。学生の都合の良い時間に主担当教員の研究室に来てもらい、個人面接調査を実施。調査内容:3回とも同じ質問で、授業において継続して2回以上実施した代表的活動(プログラム)について意見や感想を求めている。具体的には以下の①~⑥の項目について質問した。①全体の感想、②社会貢献活動のプランニング、③学習指導要領学習会、④ディベイト、⑤作文「私400」、⑥その他。インタビュー形式:半構造的面接。各回ともインタビュアーが「(項目)○についてどう思いますか」と計6問質問した。被調査者の回答が短い場合は、「もう少し詳しく」「それはどうして?」など発言を促し、被調査者が、自由な雰囲気の中で6項目について合計20分程度は話をするよう誘導した。記録方法:被調査者の了解を得て面接の様子をICレコーダに録音した。逐語録の作成:1人につき計1時間(20分を3回)の音声記録8人分の逐語録を作成した。逐語録の整理の方法:逐語録から、各活動(プログラム)に対する意見・感想とそのような感想を持つに至った理由に関する発言を抽出し、発言の意味するところを踏まえて表現を要約する。その結果をもとに、授業のねらいと被調査者の捉え方の対応、被調査者間の違いなどを比較検討する。―61―「スタートアップセミナー」を学生はどう受け止めたか表1全体について

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