中部大学教育研究12
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5.5編集及び撮影補完三日目は、前日撮影した画像データをパソコンに取り込み、編集ソフト「ediusneo」を用いて、編集を行った。粗く編集をした上で、参加者が確認を行い、不足するシーンや撮影に失敗したシーンがあった場合には、改めて補完的な撮影を行った。編集と並行して、著作権フリーの音楽素材から使用する音楽の選定も行った。また、編集した画像を確認しながら、タイトルについて議論を行った。グループ1の作品は「都会女と田舎男」に、グループ2の作品は「それでも僕らはやめられない」に決まった。5.6上映最終的に仕上がった作品を上映してワークショップは終了した。グループ1の作品は11分、グループ2の作品は8分と若干短めのものとなった。また、改めて学内に周知をして、上映会の機会を設けた。6ワークショップの参加者アンケート後日、ワークショップに参加した学科学生にアンケートを実施した。ワークショップに参加した学生生徒の属性は、大学生14名(1年生1名、2年生4名、3年生2名、4年生7名)及び高校生3名で、男子が9名、女子が5名であった。このうち、学科学生に対して後日アンケートを実施し、12名から回答を得た。集計結果は次のとおりである。「ワークショップに参加して感想」については、有意義・まあ有意義・普通・あまりよくない・よくない・わからないの選択肢の中で、全員が「有意義」と回答をしている。図2ワークショップと都市建設の関係「次の機会の参加希望」については、「ぜひ参加したい」が2名、「機会があえば参加したい」が10名である。本ワークショップが都市建設やまちづくりに役立つかの問の回答結果は、図2のとおりである。「役立つと思う」と「役立つかもしれない」があわせて、84%であり、映画制作の経験が都市建設に役立つ可能性を示唆しているが、実感を伴っていない可能性もある。「あまり役立たない」とした回答者は、内容が都市建設から乖離したことを挙げている。7まとめ~映画制作教育への期待と課題ショートムービーワークショップの開催は、今回が初めての試みであったが、参加者からは良好な評価を得た。アンケートからは、事前準備の不足、他学科への広がり、時間の不足などの課題が示されており、改善が望まれる。次年度以降も開催し、回を重ねる中で、都市建設/まちづくりへの寄与度についても評価をしていく必要がある。また、ワークショップ終了後も、参加者が自主的に映像制作を行うことを期待するものであり、制作の支援、発表の場の設定などの環境整備を充実させていくことが課題である。また、ワークショップの経験を踏まえて、講義・演習において、映像制作を取り入れていくことも検討したい。大学教育において、映像制作を取り入れていくことの利点は、時間経過の中で比較可能な映像のアーカイブを構築できることである。フィクションであれ、記録映画であれ、都市を対象に撮影された映像の記録は、都市について教育研究を実施するための重要な資源となることが期待される。謝辞講師をしていただいた木全純治氏をはじめシネマスコーレの皆様、ご協力いただいた春日丘高等学校の関係者の皆様に感謝の意を表します。本企画は、安田奨学寄附金の援助を得ました。教授工学部都市建設工学科服部敦教授工学部都市建設工学科杉井俊夫准教授工学部都市建設工学科武田誠准教授工学部都市建設工学科伊藤睦教授工学部都市建設工学科山田公夫―36―服部敦・杉井俊夫・武田誠・伊藤睦・山田公夫25%59%8%0%8%

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