中部大学教育研究12
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()M8.210KmM9.030KmM8.220KmM6.820Km6362239610732603避難所運営ワークショップ授業では、避難所運営ワークショップを取り入れている。東日本大震災や近年の多くの洪水災害の事例でも明らかなように、災害時には避難所が開設され、一時的あるいは長期的な避難が求められる。そのなかで発生する様々な問題に対して、事前に検討することは非常に重要である。また、避難所生活にはリーダー的存在が不可欠であり、その素養を多くの学生に持たせることも大事であろう。さらに、本ワークショップは、6名程度の仲間と協働して問題解決を行うグループワークであるので、コミュニケーション能力、発言力、まとめる能力などが養われる。避難所運営ワークショップの概要第14週は、グループディスカッションを行う。まず、指定されたグループ内で議論しやすい雰囲気をつくるために、図4のように、自己紹介の時間(アイスブレイク)を設けている。すべての学生の自己紹介が終わった場合には隣の学生の紹介を行うなど、この時間を長くとることを意識している。その後、グループ内での役割(司会、記録係、発表時のプレゼンター)を決めた後で、図4などの課題に対してグループ内で議論し、意見をイーゼルパット(大きな用紙)にまとめている。課題は下の4つを用意しているが、これまでの授業では、時間の都合により③までを実施している場合が多い。①どのような避難所の役割分担が必要ですか?また,混乱した中から,どのように役割分担を決めますか?②身体の不自由なお年寄りが遅れて入場してきました.どのように対処しますか?③近所の方が家の下敷きになっている可能性があるという情報が入りました.どのように対処しますか?④避難者の食事に関して,どのように対処しますか?第15週は、第14週の活動内容の振り返りを行った後で、各課題に対するグループの意見の発表を行っている。その後、自分のグループ以外で、良かった点を赤色、修正点を青色のタグシートに記入し、貼り付けてもらう。それを受けて、グループ内で他者からの評価を認識し、授業の振り返り(まとめ)を行う。学生の反応と教員の評価学生は本ワークショップを楽しそうに実施しており、―29―特別課題教育科目「地域の防災と安全」の取り組みについて図3身の回りの災害の概要(地域の防災と安全、授業資料)(その2)アイスブレイク避難所運営の課題の一例図4避難所運営ワークショップの授業資料

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