中部大学教育研究12
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られる。興味深いことに、本報告の内容は、2010年度の授業について報告した小塩他(2011)と同じような変化が、2011年度の授業においても見られることを示している。このことは、「自己開拓」の授業効果が再現されたことを意味しており、本授業の内容が学生たちに安定した望ましい効果を与えていることを示唆する。今後、「自己開拓」の授業は本学の専任教員が中心となって展開される予定である。担当者がかわっても、同様の効果が見られるのかどうかについて、継続的に検討していく必要があるだろう。また、「自己開拓」の受講生がその後の学生生活や就職活動においてどのような成果を残していくのかについては、縦断的な検討が必要となる。この点についても、継続して検討していくことで、包括的に「自己開拓」の授業効果が明らかにされるであろう。文献ハラデレック裕子・林芳孝・間宮基文・小塩真司(2011).新たなキャリア教育科目の効果-「自己開拓」の概要と学生の成長-中部大学教育研究,11,43-47.小塩真司・阿部晋吾・カトローニピノ(2012).日本語版TenItemPersonalityInventory(TIPI-J)作成の試みパーソナリティ研究,21,40-52.小塩真司・ハラデレック裕子・林芳孝・間宮基文(2011).新たなキャリア教育科目の効果-「自己開拓」による学生の心理的変化-中部大学教育研究,11,49-54.桜井茂男(2000).ローゼンバーグ自尊感情尺度日本語版の検討筑波大学心理学研究,12,65-71.白井利明(1991).青年期から中年期における時間的展望と時間的信念の関連心理学研究,62,260-263.杉若弘子(1995).日常的なセルフ・コントロールの個人差評価に関する研究心理学研究,66,169-175.浦上昌則(1995).学生の進路選択に対する自己効力に関する研究名古屋大學教育學部紀要.教育心理学科,42,115-126.早稲田大学文学学術院准教授小塩真司(2011年度まで中部大学在籍)非常勤教育嘱託・准教授ハラデレック裕子非常勤講師林芳孝非常勤講師間宮基文副学長・全学共通教育部長後藤俊夫―110―小塩真司・ハラデレック裕子・林芳孝・間宮基文・後藤俊夫

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