中部大学教育研究12
115/140

3.3分析方法実習の初日と最終日における協同作業の認識およびグループの関係性、社会的スキルの各因子、各項目の比較検討を行った。さらに、協同作業認識得点の前後変化を上昇群と下降群に分け、社会的スキルとの関連性について分析した。回答された点数は、協同的なグループ活動への認識が肯定的になるほど、グループの関係性が強くなるほど、社会的スキルの修得度が高くなるほど点数が高くなるように得点化して、実習前後の平均値の差を分析した。前後比較にはt検定を行い、5%未満を統計的に有意とした。統計にはSPSSver.18を用いた。3.4倫理的配慮対象者である学生には研究の趣旨について口頭と書面により説明し、研究協力は自由意志であり、いつでも研究参加を中断する権利があること、成績とは無関係であること、得られたデータは個人が特定されないように配慮することを説明した。なお、本研究は中部大学倫理審査委員会の承認を得て実施した(承認番号210022)。―101―保健看護学科成人看護学実習のグループ活動における協同的な学びの効果資料3グループの関係性下位尺度Ⅰ【グループへの満足度】1このグループが気にいっていますか。2このグループにいることは楽しいですか。3あなたは、グループに満足していますか。4このグループは、あなたにとって居心地がいいですか。5このグループになって良かったと思いますか。下位尺度Ⅱ【グループへの協力度】6このグループは、まとまりがありますか。7このグループでは、みんなが協力していますか。8このグループの人たちはお互いに助け合っていますか。9このグループでは、みんなが自分の意見を隠さず話していますか。10このグループには、団結力がありますか。下位尺度Ⅲ【他者との関係(広さ)】1このグループには、気軽におしゃべりをできる人がたくさんいますか。2このグループには、休み時間などに一人でいると声をかけてくれる人がたくさんいますか。3グループには、あなたからあいさつする人がたくさんいますか。4グループワークで、このグループと一緒のグループになっても気楽でいられますか。5このグループには、話しをしたことがない人がたくさんいますか。(逆転)下位尺度Ⅳ【他者との関係(深さ)】6このグループに、お互いのことをよく知っている人がいますか。7このグループに、自分の気持ちを素直に伝えあえる人がいますか。8このグループには、安心して悩みを相談できる人がいますか。9このグループには、秘密を話せる人がいますか10このグループには、お互いのよいところも悪いところも言い合える人がいますか。下位尺度Ⅴ【共感・強調傾向】1人の気持を理解しようとしている。2他の人の話しをしっかり聞こうとしている。3他の人と協力しようとしている。4表情やしぐさから、その人の気持を理解しようとしている。5困っている人を助けようとする。下位尺度Ⅵ【自己受容度】6あなたは、今の自分に満足していますか。7あなたには、「ここは絶対になおしたい」と思っている部分がありますか。8今の自分を大事にしたいと思いますか。9あなたは、今の自分をこのままでよいと思いますか。10嫌だなと思う部分も含めて、あなたは自分が好きですか。下位尺度Ⅶ【自己効力感】1あなたは、何か得意なことをもっていますか。2何かについて、他人よりもたくさん知っていることがありますか。3あなたは、社会の役に立つ人になれると思いますか。4自分の持っている力を信頼していますか。5将来、才能のある人になれると思いますか。

元のページ  ../index.html#115

このブックを見る