中部大学教育研究12
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0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%19881989199019911992199319941995199619971998199920002001200220032004200520062007200820092010201120121.2.3.4.5.3.6かかわり希求教員とのかかわり希求の各項目への入学年度別回答比率を図6に示す。回答の偏りは有意であり(χ2=746.11,df=92,p<.001)、調整済み残差の数値から、次のようなことが見出された。「1.学問・研究の話」への回答については、88,89,90,07,10年度が少なく、98,01,04年度が多かった。「2.人生・社会・学生生活」への回答については、88,89,95,98年度が少なく,00,03,08,10,12年度が多かった。「3.相談・アドバイス」については,99,01,02,03年度が少なく、88,89,95,07年度が多かった。「4.コンパ等」については、02および04年度以降が少なく、95および93年度以前が多かった。特に入学年度による変化が見られたのは、「4.コンパ等」への選択比率の低下であった。回答が単一選択であることを考えると、低下傾向が示されたことは理解に難くない。しかしその一方で、例年100人弱の新入生がコンパを通して教員と接したいと希求していることも無視できないと思われる。入学年度による変化は見られていないものの、毎年度およそ9割の学生が教員に対して相談やアドバイスを求めていたり、教員と学問や研究について、あるいは人生や社会・学生生活について話をしたいと希求していることは確かである。PSHやオフィスアワーを有効に活用して、学生の求めに応じていく必要があると考えられる。3.7学科選択満足度学科選択満足度の各項目への入学年度別回答比率を図7に示す。回答の偏りは有意であり(χ2=484.78,df=115,p<.001)、調整済み残差の数値から、次のようなことが見出された。「1.満足である」への選択率については、93,94,95,98,99,00,02,05年度が低く、91,92,09,11,12年度は高かった。「2.どちらかといえば満足である」については、91,06年度がやや低いのみであり、大きな入学年度による差は見られなかった。「3.どちらでもない」については、88,89,91,92,11,12年度が低く、98,99,06年度が高かった。「4.多少不満である」については、07年度と09年度以降が低く、91,00,02年度が高かった。「5.不満である」については、09,10年度が低く、98,03,06年度が高かった。91,92年度は34~35%の新入生が「1.満足である」を選択しており、00年度には27%にまで低下したものの、11,12年度は37%以上の学生が選択するまでに回復した。他の選択肢については明確な傾向が見られるわけではないが、最近数年間の新入生の学科選択満足度は1990年代から2000年代前半に比べると高い傾向にある。この満足度は、新入生の意識の中でも、全体として良好な感覚を反映すると考えられることから重要な意識の要素であると考えられる。―96―桐山雅子・小塩真司・願興寺礼子・佐藤枝里図6入学年度別のかかわり希求各選択肢への回答比率

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