中部大学教育研究11
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図8勤勉性の平均値3.3毎週の意識の変化「自己開拓」8週の授業それぞれにおいて測定された8項目の平均値を図9に示す。なお、このグラフにおける第1回から第8回までの回答者数は次のとおりである:142名、134名、135名、131名、130名、139名、130名、128名。8つの項目得点それぞれについて、授業の開講時期(前半・後半;被験者間)×クラス(3クラス;被験者間)×授業週(8回;被験者内)の3要因混合計画の分散分析を行った。その結果、「毎日の生活が充実している」「今の自分に満足できない」の2項目においては、主効果、交互作用いずれも有意ではなかった。残りの6つの得点についても、有意な交互作用はみられず、授業時期、クラスの主効果もみられなかったが、これら6つの得点については授業週の主効果が有意であった。有意な交互作用が見られなかったということは、これら8項目の意識の変化が授業時期や授業担当者の違いから大きな影響を受けず、いずれのクラスにおいても、おおよそ同じように毎週の得点が変動したことを示唆している。このことは、「自己開拓」のカリキュラムの影響の大きさを示唆するものであると言えるだろう。それぞれの質問項目における、分散分析と多重比較の結果は次のようなものであった。「今回の授業に積極的に参加することができた」については、授業週の主効果(F(7,448)=2.21,p<.05)が有意であり、多重比較(Sidak法、5%水準)の結果から、2回目よりも4回目の授業のほうが高い得点であったことが示された。「今回の授業でうまくいかないことがたくさんあった」については、授業週の主効果(F(7,448)=7.91,p<.001)が有意であった。多重比較の結果、1回目―53―新たなキャリア教育科目の効果図9毎週の意識変化

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