中部大学教育研究11
53/134

かと不安の中にいる学生もいた。自分が何を信じ、何を拠りどころにして生きていけばいいのか。その答えが見つけられないでいる学生もいた。本科目が終了した時点で、必ずしも学生がその答えを見出すことができるわけではない。しかし、その答えを見出そうと自分と向き合い、他者と関わり、自らが学びとっていくプロセスを体験したことで、答えが得られていない現実とどうつきあっていけば良いのかを考えることを学んだ学生は多い。自尊感情を高められた学生は、自ら動き出すために、様々なものを吸収し、自らの実にしていく。まさにこのことが1年次で行われる「自己開拓」の役割であり、本科目の成果であるのではないだろうか。各回の授業を進めるにあたって、毎回の授業終了後に講師が集まり、ミーティングを行い、学生の状況や変化を話し合い、次回の授業のねらい、内容、構成を見直し、適宜変更等を行いながら進めていった。学生の迷い、戸惑い、想いを汲み取り、丁寧に向き合うことで、学生の主体的な参加意欲は高まり、それが出席率の高さにも反映されたものと思われる。学生のキャリア開発は、卒業して社会人となった後も延々と続く。学生が大学生時代に学びうる自らのキャリア開発は、4年間を継続して段階を踏まえて進んでいくことでその土台をつくっていくことが肝要であろ―46―ハラデレック裕子・林芳孝・間宮基文・小塩真司表1各回のテーマとねらい図2前半出席率図3後半出席率12345678A73%70%77%63%67%73%73%73%B73%67%67%70%77%77%63%73%C67%73%73%73%67%70%70%63%71%70%72%69%70%73%69%70%0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%12345678A87%77%70%73%73%83%80%77%B90%77%83%73%77%80%70%67%C87%87%87%83%77%87%87%80%88%80%80%77%76%83%79%74%0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%

元のページ  ../index.html#53

このブックを見る