中部大学教育研究11
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5.1機械工学科CAD製図(2年生秋学期、必修)本授業では、機械製図Aおよび機械製図Bで習得した知識を活用し、AutoCADを使用して2次元CADによる製図を学習する。基本的な器具であるVブロック、ボルト・ナット、アイボルトを扱った後、Vプーリ、平プーリ、油圧シリンダを扱う。なお、Vプーリと平プーリ以外は実物を用意し、現物と比較しながら作図することも行っている(図3)。図3CAD製図で扱う機械部品とCAD図面機械設計製図A(3年生春学期、必修)本授業は、講義科目である機械設計Aを受講した後に実施される。基本的な機械要素の設計やJISの調べ方などを取り扱った後、実物を参考にしてウォーム歯車減速機の設計を行い、AutoCADを用いて図面を作成する(図4)。図4機械設計製図Aで扱う機械部品とCAD図面CAD/CAM(3年生春学期、選択)本授業では、SolidWorksを使用して3次元CADを用いた学習をする。授業の前半では、3次元CADの基本操作を学習した後、簡単な機械要素の三面図をもとに3次元モデルを作成する。図5は授業で作製するアセンブリモデルである。3次元モデルの構成などを自ら考えることにより、学生は自力でアセンブリデータまでを作成できるようになる。授業の後半では、設定課題を満たす作品を設計し、CAM装置を用いて製作する。設計・製作の過程では創成科目の手法を取り入れ、5人一組でチームを組み、制約条件を満たす形状をグループで協議するとともに、加工の可否などを客観的に評価し、最後にプレゼンテーションを実施することにより、自分の考えを的確に伝える能力を身に付けさせている。図6は授業で設定している課題である。チームの構成員は5つの部品の中の一つを担当し、作品の寸法、使用できる工具、加工に要する時間など、与えられた制約条件のもとでSolidWorksを用いて設計し、ラピッドプロトタイピング装置を用いて部品を作製する。機械設計製図B(3年生秋学期、選択)本授業では旋盤主軸台部分の設計製図を行う。工作機械の知識、旋盤の構造と機能を理解することから始め、これまでに学習した材料力学や機械材料などの知―37―計算機支援による実践型設計技術者の育成図53次元CADによるアセンブリモデル図6CAD/CAMにおける学生の作品例

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