中部大学教育研究11
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ら4)の「授業過程評価スケール-看護技術演習用-」を研究者らが一部修正した授業過程評価スケールを使用した(資料2)。3.3分析方法単純集計を行い、集計した点数を舟島ら4)の示した得点領域(低得点領域、中得点領域、高得点領域)のいずれに位置しているかを確認した。昨年度との得点の差および教員間の得点の差をMann-WhitneyU検定を使用して分析した。統計にはSPSSVer.19を用い、有意水準は5%未満とした。3.4倫理的配慮対象者である学生に研究の趣旨を説明する際には書面と口頭で行い、強制ではないこと、成績とは無関係であること、匿名性の保持、調査票は目的以外に使用しないことについて説明した。回答した調査票の回収をもって同意を得たこととした。参加が強制とならないよう、無回答のまま提出してもよいことも説明した。授業補助者への説明についても、同様に調査目的及び調査により教員個人が特定されないように配慮することを説明した。本研究は、中部大学生命健康科学部の研究倫理審査委員会の承認を得て調査を実施した(倫理審査番号:220009-1)。4結果演習全体(全5回)のアンケート用紙は延べ685部配布した。うち537部を回収し(回収率78.3%)、有効回答は537部(有効回答率100%)であった。成人看護学演習を担当した教員数は延べ44名、授業補助者数は延べ22名であった。教員が担当した学生数は、延べ481名(70.2%)、授業補助者が担当した学生数は延べ204名(29.8%)であった。2011年度の授業評価による対象者全員の平均得点は172.3点であり、中得点領域に位置していた。また、各下位尺度の平均得点は4.3~4.6点であり、いずれも中得点領域に位置していた。2010年度と2011年度の得点比較では、総得点およびいずれの下位尺度において、2011年度は有意に高かった(表1)。2011年度の教員ごとの総得点と各下位尺度平均得点は、いずれも中得点領域に位置していた。教員と授業補助者の得点比較では、総得点およびいずれの下位尺度でも有意差は認められなかった(表2)。授業形態の変更に伴う指導体制を表3に示した。2010年度の履修者は116名であり、2011年度の137名であった。履修者の増加に伴い2011年度は学生を2グルー―106―江尻晴美・近藤暁子・堀井直子・中山奈津紀・梅田奈歩・荒川尚子・大谷かがり・杉田豊子・松田麗子・牧野典子表1授業過程評価スケール総得点および各下位尺度得点の比較表2教員ごとの授業過程評価スケール総得点および各下位尺度得点の比較

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