2015世界に羽ばたいた中部大生
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4世界に羽ばたいた中部大生青年海外協力隊50周年記念写真展について中部大学国際関係学部国際関係学科教授青木澄夫本年創設50周年を迎える青年海外協力隊(Japan Overseas Cooperation Volunteers)事業について、JICA中部の八重樫成寛参事から、中部大学で写真展をやりませんかと、お誘いを受けたのは、今年の春のことでした。「ただ単に青年海外協力隊事業だけの紹介では面白くない。隊員経験のある本学卒業生を中心にしたイベントをやりたい」と、申し出たところ、「では、やりましょう」と、ご快諾いただきました。幸いなことに、本学には青年海外協力隊員を経験した、桃井治郎国際関係学部国際関係学科講師、大橋裕子生命健康科学部保健看護学科准教授、香西はな応用生物学部食品栄養科学科講師、飯尾洋子生命健康科学部スポーツ保健医療学科講師の4名の教員がおられます。「中部大学と青年海外協力隊」イベントとして、写真展とシンポジウムの開催提案に、「卒業生のため、在学生のためなら」と、二つ返事で協力を約束してくれました。中部大学は、1964年に中部工業大学として開学し、昨年50周年を迎えました。昨年までの卒業生は、約7万名に上ります。しかし、これだけの卒業生の中から、隊員経験者の現在の動静を把握することは、予想以上に大変なことでした。それでも、JICA中部、公益社団法人青年海外協力協会(JOCA)中部支部、本学同窓会、また本学教職員のネットワークなどのおかげで、延べ41名の卒業生が、青年海外協力隊をはじめ、JICAのボランティア事業に参加していることが判明し、その足跡は教員を含め30か国にも及んでいることがわかりました。そのうち、今回の写真展には、ご連絡がついた先輩18名(女性5名、男性13名)の方に合計20枚のパネルをご出展いただけました。ご多忙中のため、またご連絡がつかず、参加していただけなかった先輩方には、深くお詫び申し上げます。この写真展に出展したいただいた先輩は、東海地域はもとより、東京、兵庫、北海道など国内各地や、海外に在住されており、現在も国内外で国際協力や海外業務に従事されていらっしゃる方も少なくありません。先輩方の年齢は、20歳代から60歳代まで。現地で活動した時期は、わずか1月前から30数年前まで。活動された国も職種も異なりますが、皆さん一様に「青春時代」の貴重な写真を提供してくださり、また当時の思い出やその後の人生を語っていただきました。本学の先生方のなかには、先輩たちのご活躍を今回初めて知った方もいらっしゃるようです。先輩方からも、自分以外にこんなにもたくさんの中部大卒業生のJICAボランティアがいたのかと、驚きの声があがりました。そんな先輩たちに、在学生に向けた、熱いエールもお願いしました。青年海外協力隊員に限ってみますと、現在までの累計派遣人数は約4万人。そのうち、中部(中部工)大の卒業生は計34名で、全体の0.085%を占めます。これは、青年海外協力隊員1200名のうちの1名は、本学の卒業生であることを意味しています。世界には、まだまだ日本の若い力を必要としている国や地域があります。活動できる職種は100以上にもおよび、誰でも必ず自分の力を活かせる分野があります。大学時代にしっかりと勉強し、その後社会に出て経験や知識をさらに積み重ねる。工学部、国際関係学部だけではなく、資格や技術をもった、経営情報学部、応用生物学部、人文学部、生命健康科学部、現代教育学部のみなさんにも、世界を舞台にした活躍の場があるのです。

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