2015世界に羽ばたいた中部大生
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20ももいじろう青年海外協力隊員(JOCV)桃井治郎中部大学国際関係学部国際関係学科講師活動した国と期間:チュニジア国ガベス市1999年4月~2001年3月職種:視聴覚教育所属先:青年教育省ガベス青年の家活動中の思い出:チュニジア南部の小さな町にある「ガベス青年の家」という公民館に赴任し、映像クラブの指導員として活動した。実際には、視聴覚教育の技術指導というよりも、青年の家にやってくる高校生や大学生とワイワイとおしゃべりしながら公民館活動をするという青少年活動であった。現地での職名はAnimateurというものであったが、これはフランス語のAnimer(活性化する)という動詞の派生語であり、青少年を活性化させるというのが仕事であった。2年間の活動で具体的な成果は得られなかったが、離任時に、カウンターパートとディレクターから、ジローは最高のアニマターだったと言われてとてもうれしかったことを覚えている。在学生へのエール:チュニジアへの赴任はまったくの偶然でしたが、この経験によって私自身の人生も大きく切り開かれました。みなさんもぜひ、時には偶然性に賭け、さまざまなことにチャレンジしてほしいと思います。活動したガベス青年の家映像クラブの指導員として離任の日に、カウンターパートやディレクターと夏は暑くて室内で眠れず、ベランダで寝ていました。ほぼ毎週末、誰かの家に呼ばれ、ごちそうになっていました。おおはしゆうこ青年海外協力隊員(JOCV)大橋裕子中部大学生命健康科学部保健看護学科准教授活動した国と期間:パナマ共和国ボカス・デル・トロ1997年12月~1999年12月職種:保健師所属先:ボカス・デル・トロ病院(国立)活動中の思い出:赴任して数日後、予防接種のため病院の管轄地域への巡回に同行しました。丸一日の屋根なしボートの旅では雨に打たれながら、床に溜まる水を必死にすくい出し、夜はコンクリートの床の上で寝返りの度に起き上がり、集落まで林の中を歩くと体中をダニに刺され、雨続きで乾いた服がなくなった日にようやく町に戻ることができました。普段、病院ではスタッフ全員のんびりと働いていましたが、突然計画される過酷な巡回の仕事を続けていることを知り、スタッフに尊敬の念を抱きました。それから、不便なことは日常茶飯事でしたが、誰かと合えば他愛もない会話やちょっとした議論をしたり、素朴な人柄や思いやりに触れたり、人間らしい豊かなひと時に癒されることがたくさんありました。また、出会った人たちからは、「生きる」こと、「人生を楽しむ」ことを教わったように思います。在学生へのエール:さまざまな未知の領域に挑戦し、幅広い経験をたくさんしてください。その時は苦労や辛い思いをしても、後から役に立ったり、大切な経験だったと思える時がきます。ハンモックに座る伝統的産婆と村人たち先住民集落での健康教育ボカス・デル・トロ村の集会場での予防接種

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