日本語日本文化学科パンフレット
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◆専門分野/日本近代文学◆研究テーマ/三島由紀夫とその周辺、       および安岡章太郎の文学◆趣味/映画鑑賞(文学作品が多い)、    名所旧跡めぐり〈日本文学〉杉本和弘 教授 ゼミでは日本近現代文学をメインに大正以降の作家、作品を扱います。それらの文学作品に対してどうアプローチしたらよいか、をはじめ、作品の時代や文化的な背景、精読に基づいた分析、批評の仕方を学びます。現在ゼミでは研究入門の本や太宰治を読んでいますが、卒論のテーマは、吉本ばななや村上春樹などの現代文学の範囲まで広げています。本が好き、読書が好きな方、またこれから本をたくさん読みたい方にぜひ来ていただきたい。読めば読むほど、様々な問題意識がかき立てられ、人間的にもひとまわり大きくなれるでしょう。小説を読む楽しさ、ポイントを教えていきたい。 高校時代から小説を読みまくったという。その頃に三島由紀夫の割腹自殺があり、彼に興味を持つ。高校、高専の教員を経て今日に至っている。◆専門分野/日本近代文学◆研究テーマ/樋口一葉の文学◆趣味/読書、観劇〈日本文学〉愛知峰子 教授 基本的には近代文学を中心に勉強を進めていきます。作品をじっくり読み、味わうことが大切だと思っています。たしかに明治初期の文学は、表記や、文体が旧くて読みづらい印象がありますが、慣れれば簡単に読めるようになります。その豊かな表現に魅力を感じ、心打たれることも多いでしょう。文学を学ぶということは、学生の頃は無我夢中であっても、人生経験を重ねるうちに、その価値がわかってくるものです。文学との出会いは感動に始まり、やがて思索へと導いてくれます。それを大切にしてほしいと考えています。明治前期の文学を中心に、その作品と作者を研究。 最近、樋口一葉の兄が関わったというシカゴ万博出品作「陽明門」(中津川出身の陶芸家、成瀬誠志・作)の存在を紹介できてとても満足しているという。◆専門分野/近世和歌、俳諧◆研究テーマ/木下長嘯子を中心とした       近世初期文壇の研究、       異類歌合の研究◆趣味/音楽鑑賞、ギター〈日本文学〉岡本聡 教授 現在ゼミでは近世に触れることを目的に、井原西鶴の「西鶴諸国ばなし」をとりあげて研究しています。これは当時、諸国に伝えられていた話を西鶴がまとめたもので、当時の日本の様子がよくわかります。また芭蕉の「奥の細道」も読み、中世、中古の和歌からどんな影響があったのかを調べています。原文を読んで語釈、通釈し、「奥の細道」の自筆本以外の諸本、また弟子の曽良の「曽良旅日記」と比較するなど、いろいろな視点から見ていきます。今後は、作者の人物研究や時代背景と照らし合わせながら読んでいこうと思っています。近世の和歌や俳諧を通して、その時代に触れてみる。 秀吉の妻、北政所の甥である木下長嘯子の研究のオーソリティである。趣味はロック。◆専門分野/中古文学◆研究テーマ/伊勢物語の方法と享受◆趣味/一人旅、狂言鑑賞〈日本文学〉本田恵美 准教授  平安朝の和歌・物語を中心に現代の日本人の根底にある精神、美意識、価値観に興味を持ってもらい、作品を通して古人の考え方、時代背景を理解し、感性を磨くことに主眼をおいています。平成二〇年度は「堤中納言物語」がゼミの研究テーマ。ゼミ生が各自分担して語釈を行い、担当箇所の問題点を見つけて発表しています。平安朝の頃の恋愛観を語り、その頃の貴族の生活を研究しますので、興味のある人はおもしろいと思います。また徳川美術館の特別展の鑑賞、百人一首大会、親睦会などイベントも盛りだくさんです。古典が好きな人、平安時代に興味のある人、集まれ! 高校時代は片道50分の自転車通学で精神力を鍛錬。百人一首の段位も持っていた。ゼミの中では、いちばん飲み会が多いというウワサも…。●神隠し ●山姥の母性 ●御霊信仰 ●稲荷信仰と神仏習合 ●都市伝説と厠 他■ ゼミ生の主な卒論テーマ ■●恋愛成就|祈願の形 ●「家の宗教」という信仰 ●化粧を落せない女たち 他■ ゼミ生の主な卒論テーマ ■●源氏物語研究ー藤壷を中心に ●平中物語における色好みについての研究 他■ ゼミ生の主な卒論テーマ ■●山東京伝における寛政期の黄表紙作品について ●明恵『夢記』考 ●橘千蔭の文芸活動 他■ ゼミ生の主な卒論テーマ ■●宮沢賢治の理想と文学 ●新美南吉童話における母親像 ●寺村童話の世界 他■ ゼミ生の主な卒論テーマ ■●『豊饒の海』と三島由紀夫 ●太宰治の人間像 ●星新一のショートショート 他■ ゼミ生の主な卒論テーマ ■◆専門分野/民俗宗教 、シャーマニズム、       宗教と芸能◆研究テーマ/宗教的トランスの研究、       アジアの宗教儀礼の研究◆趣味/観劇、海釣り〈日本文化〉嘉原優子 教授 宗教儀礼や祭祀、神話、呪術、シャーマニズム、芸能、不思議な習俗・慣習などを研究し、各自の研究テーマに沿った参考文献数冊のレヴューを作成、その内容についての検討を行います。一方では、研究テーマについての先学の研究史をまとめ、提起すべき問題点を探ります。また、研究・卒論以外に、卒業までに少なくとも一度はゼミでのイベント(飲み会、旅行、観劇会など)を企画・実施・運営する義務があります。何よりも自主性を大切にしていますので、自分がやりたいことをどんどん提案してください。いろいろな国の宗教的な芸能を研究し、ゼミ内で共有する。 各国の宗教儀礼を研究しているため、様々な楽器も集めている。また釣り好きが高じて、一級船舶免許も取得したという。◆専門分野/説話文学、民俗学◆研究テーマ/説話文学の特質に       ついての研究、       口承文芸に関する研究◆趣味/ネコと遊ぶこと、美術館めぐり〈日本文化〉永田典子 教授 神話や説話、現代の都市伝説などの伝承文芸をゼミのテーマにしています。都市伝説には「口裂け女」や「学校の怪談」などがありますが、これらは古代の神話と話のモチーフが共通していることがあり、またひとつの地域にとどまらず新しい要素が加わって全国に伝わっていくという特徴もあります。時代や地域を越えて、姿カタチを変えつつ登場してくるおもしろさ、それを研究していこうというものです。時代背景によってそのストーリーが違うだけで、根本的には非常に似通っていることがわかりますよ。「口裂け女」「トイレの花子さん」などの都市伝説をマジメに研究。 霊や妖怪、幽霊などに詳しく、ゼミ生にとっては興味深い話には事欠かない。飼い猫の写真をホームページにアップするほど、猫好きな先生である。8

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