GLOCAL Vol.9
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1 中部大学大学院、国際人間学研究科レポート GLOCAL Vol. 9をお届け致します。 本研究科では、国際関係学、言語文化、心理学、歴史学・地理学の以上4つの専攻において、院生は各自専門の研究に取り組んでいます。専門性を究めることはもとより重要ですが、それに負けず劣らず重要なのは、他分野の研究内容にも触れることだろうと思われます。専門を異にする院生同士が一堂に会して議論することは、複数の専攻分野からなる大学院にあっては、とても貴重な機会です。 本研究科ではこれまで「院生の力」という名前の院生による研究報告会を定期的に開催してきました。この研究報告会では、指導教授がコメンテーターとして議論に参加する形式をとり、院生の研究能力を高める場として成果を上げてきました。これに加えて、今年度からは院生の自主企画による研究会が始まりました。研究会は本学の中核的な学習施設である「不言実行館」で開催しており、開かれた雰囲気の中、他研究科の院生や学部生、それに教職員にも参加を呼びかけています。 本研究科の院生は、本学の学部教育を終えさらに専門性を深めたいと進学した学生だけではありません。日本に対してつよい関心を抱く中国、ネパール、アメリカ合衆国など海外からの留学生や、現役生活に一区切りをつけなお向学心に燃える社会人院生など多様な人たちが、同じ学びの空間で自己研鑚に励んでいます。 勉学の動機は違っていても、現代という時代にあって、いまだ十分に理解できないものや、つよく関心を引き付けるものを対象に、謙虚な気持ちで学ぼうとする姿勢に変わりはありません。国籍・年齢などの違いを越えてともに勉学に励む院生を間近で見ていると、私自身、教育・研究に向けて居住まいを正さざるを得ない気持ちになります。まさに学問研究は尽きることのない知的営為であり、終わりのない人間陶治の道でもあります。 GLOCAL本号は、院生や教員スタッフによる最近の研究活動を中心に紹介しております。これにより本研究科の日頃の活動の一端がご理解いただければ幸いです。2016年10月15日林  上(中部大学国際人間学研究科長)ごあいさつ

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