2018年度秋学期開講科目
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科目名地球と生命科目名(英訳)Biography of the Earth科目ナンバーAA150D01詳細情報担当者(非)は非常勤講師山下 靖幸単位数2開講学年1年開講セメスター秋期毎週対象学科 選択・必修必修:選択:EM EC EA EK EP ER EL EU BS NA HJ HF HI HW HH FR FS FT FT LB LK LP LS LC LE PY他学科受講履修順序・履修情報人数制限あり担当者及び時間割カリキュラムの中での位置付け全学共通教育科目の教養課題教育科目「科学技術リテラシー」に属する科目である。学部や専門分野にかかわりなく,専門職業人/有識社会人として社会の諸問題を判断し解決するための,科学・技術に関する基礎的知識・素養を身につける。地球を理解するために科学者達は二つの道を歩んできた。一つは地球の誕生以来今日までを時間スケールでたどり,この惑星がどのような事件を経験しながら成長してきたのかを探る道である。もう一つは,今日の地球を様々な空間スケール(長さ・広さ)で観察し,そこに何が起こっているかを理解し,約束事を探る道である。本講「地球と生命」では前者について,即ち地球の伝記を完成させるために人類(地球科学者)はどのような調べ方をし,どこまで知ることが出来たのかを紹介する。一方,特別課題教育科目「地球を観る」(3期開講)では主に後者に関して紹介する。地球科学は他の様々な学問分野との接点において発展を遂げてきた学問である。本講では生物学・放射化学・物理学の力を借りて解明された地球の過去を紹介する。また,人間活動による地球環境問題が生ずる以前の地球環境変動について議論し,地球環境学(特別課題教育科目「グローバル環境論」)への連結が出来るよう配慮する。同様に,地球生命誕生から現世までの生物進化の痕跡(主に化石)を追い,現生生物学への時間軸上での関連に配慮する。なお,履修にあたっては所属する学部学科の教育目的との関連についても確認することが望ましい。身につく基礎力傾聴・受信力 クリティカル思考力授業の主旨(概要)現在、我々人類が地球上に存在しているという事実が、過去に起こったいくつかの偶然が重なることによって成り立っているという事を理解することが、本講義の目標である。地球の歴史書である地球史を紐解くことによって、誕生以来46億年の間に地球が経験してきた壮絶な事件の数々と、それに伴う生命の歴史についての理解を深める。地球の活動が生命を生み出す環境を整え、誕生し進化した生命による活動も地球の環境を変化させてきた、という共進化の様子がイメージできるように講義をすすめる。地球に残されている様々な痕跡がどのようにして発見され、どういった筋道を立てることによって、地球の歴史が明らかになってきたのかを紹介し、参加者と共に整理していく。近年、天文学的な見地から「ハビタブル・ゾーン」という概念が用いられることが多くなっている。これは主に惑星と恒星の関係から生命の誕生と進化について制約条件を付けていく考え方である。この概念を理解するための基礎として、前半では恒星の一生などの天文学的な内容について少し多めに時間を割いて学習していく。また生物の大きな進化は大量絶滅と表裏一体であることが段々と明らかになってきている。後半では生物が誕生後に経験した数々の大量絶滅とその後の進化について学んでいく。具体的達成目標望遠鏡の発達に伴って明らかになってきた恒星の分類と一生について理解し、その中で太陽がどのような特徴を持った恒星なのかを具体的に説明できる。また、太陽系、地球そして月がどのようにして形成したかを理解し、地球誕生までに起こった具体的な事象について説明できる。生命がどのような環境であれば誕生し進化できるのかを理解し、地球上で生命が誕生した具体的な時期や根拠について説明できる。地球の歴史を知るための基礎的な知識である大陸移動、年代決定法、天体衝突について理解し、具体的な事象を説明できる。更に、地球に誕生した生命に降りかかった全海洋蒸発、全球凍結、5度の大量絶滅といった災難について理解し、それぞれの災難をどのように乗り越えて人類まで辿り着いたかという道のりを示すことができる。1【内容】地球の歴史について、その誕生から現代までを時間の進行に沿って理解していく。生命誕生以降は地球環境と生命活動が共に影響を与えながら進化していく様子を化石や地質学的な記録、実験的な検証例を用いて紹介していく。以下の内容について講義を行い、その理解を確認するために毎回小レポートの作成を行う。授業の進み方は「小レポート」に書かれた質問等への解説の量や内容によって多少変わる場合がある。【第1週】イントロダクション〜望遠鏡の発達と星形成の現場:最近の望遠鏡【授業外学習】シラバスを読んで履修する内容を確認した上で、中学校までに学習した距離や時間に関する単位について復習し、実際に換算が出来るようにしておく。また、近年望遠鏡の性能が急激に良くなった理由について具体的に説明できるようにしておく。【内容】【第2週】恒星の世界とその一生:絶対等級、HR図、原始星、主系列星、赤色巨星18・19・20 地球と生命 (山下)-44 -

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