2017春学期開講科目シラバス
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科目名歴史学の方法科目名(英訳)Methodology of History科目ナンバーHH133A03詳細情報担当者(非)は非常勤講師小島 亮単位数2開講学年1年開講セメスター春期毎週対象学科 選択・必修必修:選択:HH他学科受講履修順序履修情報担当者及び時間割カリキュラムの中での位置付け専門共通科目。歴史学の特質や意義を理解するための基礎的な科目である。身につく基礎力傾聴・受信力 クリティカル思考力授業の主旨(概要)この講義は「歴史学の方法」とタイトルにあるように、具体的な歴史を述べるものでなく「研究方法」を理解するために行われる。大学に進学してきたばかりの学生諸君にとって歴史は「どこかにある事実」でなく「研究し再解釈され、つねに新しく書き換えられる」ばかりか「方法」や「歴史観」によって評価が分かれる、という事実に衝撃を受けるかもしれない。さらに言えば、ナショナリズム(民族主義的な見方)によって同じ事象がまったく違って通念化する場合もあり、これは「歴史認識」問題として国際政治の対立原因とさえなっている。日本の歴史の方法は、諸君が生まれる10年ほど前の1980年代に大きな転換を迎えた。その転換を指導した歴史学者の一人が今は亡き網野善彦である。網野の書いたわかりやすい日本通史を教材として、「歴史の方法」を縦横無尽に語ってみよう。網野の叙述への批判、一見「脱線」に見える関連分野への論及なども含め、総体として「歴史の方法」はきわめて創造的であり、固定した「法則」とは違った判断と手法であることを学んでほしい具体的達成目標まず歴史の固定したイメージの撃破から始め、次に「新しい知見」の創造される根拠や世界観の転換、などを学ぶことにしよう。自由闊達に歴史学者のエピソードや、担当者の専門領域であるヨーロッパ史への言及も含め、歴史学が総合的な人間知以外の何ものでもない事実に「入門」してもらうことにしよう。授業計画1【内容】ガイダンス。教科書の説明【授業外学習】毎週、講義中に各自ネットや百科事典で理解を深めておくべき語彙や事象を述べる。それらをきちんと調べ、理解を深めてほしい。2【内容】教科書の各1章を毎回講義することにしたい。【授業外学習】授業方法講義である成績の評価方法毎週行う小テストを平常点とし、5点×講義回数を基礎点とする。これに期末レポートをトッピング店として加算し、100点満点に換算したうえで以下のように評価する。成績の評価基準S 90点以上 A 80点以上 B 70点以上 C 60点以上 それ以下はE。 なお再試験はない。78 歴史学の方法

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