2017春学期開講科目シラバス
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科目名メディアの法と倫理科目名(英訳)Media Laws and Ethics科目ナンバーHI213C02詳細情報担当者(非)は非常勤講師中山 顕(非)単位数2開講学年2年開講セメスター春期毎週対象学科 選択・必修必修:選択:HI他学科受講履修順序履修情報類似科目情報あり担当者及び時間割カリキュラムの中での位置付けコミュニケーション学科専門教育科目の中の文化情報デザイン基礎科目のうちのメディア文化情報リテラシー獲得科目として位置づけられる。メディア文化情報リテラシー獲得科目は,メディア文化情報に関するリテラシーを身につける科目群である。本講義は, 昨今のメディア変革により生じた「表現の自由」をめぐる様々な現代的問題の事例を扱いながら,「表現の自由」に対する制約, プライバシー・著作権の侵害等の現状とそれに対する救済について検討し,「表現の自由」をめぐる法と倫理に関する知識と理解を深めるための科目である。身につく基礎力課題設定力 クリティカル思考力授業の主旨(概要)インターネット等の普及により、これまでマスメディアに依存してきた情報収集が個人でも可能となり、さらには個人が世界に向けて容易に情報を発信することができるようになってきている。そのような高度な情報化が進んだ社会においても、権利侵害等に対する法的責任のあり方自体は従来の表現行為におけるそれと基本的には変わりない。例えば、ネット上で他人の悪口を言いふらしたり、悪評を流せば名誉毀損で訴えられる場合もありうる。その他にもデジタル機器等の発達により、他人の著作物を容易にコピーし、利用できることから、一般人でも著作権侵害による損害賠償を請求される可能性が生じている。また、近年では、街頭やネット上でのヘイトスピーチも深刻な問題であろう。他方では、インターネット固有の問題も新たに生まれてきており、こちらは例えば、個人のプライバシー保護の観点から主張されているインターネット上の「忘れられる権利」の議論などが挙げられよう。本講義では、近年益々メディアの多様化が進む現代社会において生じている様々な問題をとりあげ、個人の「表現の自由」という基本的価値を中核にすえながら、そこにどのような法的論点があり、それにどう向き合うべきかという観点から検討をする。具体的達成目標本講義では、現代メディアをめぐり、一方では表現の自由の保護と、他方では名誉、プライバシー権や著作権の侵害等に対する救済との間で、具体的にどういう事例が発生し、またそのような問題に対してどう向き合うべきかについての知識と理解を深め、その検討を通じて、個々の受講者の課題設定力やクリティカルな思考力を涵養することを目的とする。1【内容】授業ガイダンス 表現の自由とは何か【授業外学習】授業で学習した憲法21条の保障する「一切の表現の自由」にはどのような行為が含まれるのか具体的な例を考えてくること。2【内容】表現の自由の歴史と意義【授業外学習】授業で学習した「表現の自由の意義」について具体的な例を考えてくること。3【内容】表現の自由の制約【授業外学習】授業で学習した「萎縮効果」について具体的な例を考えてくること。4【内容】ヘイトスピーチとは何か【授業外学習】日本におけるヘイトスピーチの問題や2016年に制定された通称「ヘイトスピーチ対策基本法」の問題について調べておくこと。【内容】個人のプライバシーと表現の自由69 メディアの法と倫理

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