2017春学期開講科目シラバス
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科目名社会とことば科目名(英訳)Language and Society科目ナンバーHI232A01詳細情報担当者(非)は非常勤講師柳谷 啓子単位数2開講学年2年開講セメスター春期毎週対象学科 選択・必修必修:選択:HI他学科受講履修順序履修情報担当者及び時間割カリキュラムの中での位置付けコミュニケーション学科専門教育科目の中の文化情報デザイン基礎科目のうちの基礎知識科目として位置づけられる。基礎知識科目は,メディア文化情報デザインに関する基礎的理論を身につける科目群である。本講義は, コミュニケーションが行われる社会的・文化的コンテクスト(背景・文脈)と言語の関係について学ぶ科目である。身につく基礎力コミュニケーション力 調査・情報収集力授業の主旨(概要)ことばと社会の関係を扱う「社会言語学」の入門的授業です。実際の社会の中でのことばの使われ方を観察してみると, 同じ一つのことを言うにも, 話し手の年齢・性別・出身地・職業などによって様々な言い方があることに気付きます。社会全体から見ると, それだけたくさんのことば(話し方)のレパートリーがあるわけです。また同じ一人の人が話すとして, 誰と, どういう状況のもとで, 何について, どういう目的で話すのかなど, 様々な外的要因を総合的に判断して, いろいろな話し方の中からその時々にふさわしい話し方を選んでいることがわかります。つまり個人個人にもそれぞれ話し方のレパートリーがあるわけです。今, 仮に(年齢・性別など)話し手の属性や(話し相手・状況など)場面の属性を社会的要因とよぶならば, この「様々な社会的要因の組合せ」と「様々な話し方」の間の対応関係を研究することが, 社会言語学の関心事の一つです。さらに, 私たちはことばをどう使うかによって, 意識的にせよ無意識的にせよ, 社会のあり方を保持したり変更したりしているし, 相手との人間関係を交渉したりしています。つまり, 心理的要因によっても話し方は変わり, それは話すうちにも刻々と変化していく種のものです。これも社会言語学の重要な関心事です。この授業では、主に前者の関心事, すなわち, どのような社会的要因が組み合わさるとどのような話し方が選ばれるかという, いわば「固定的(静的)な対応関係」の研究方法やその成果を紹介することを目的とします。具体的達成目標人を構成しているさまざまな属性(性別・年齢・出身地域・職業・民族など)とその人が話すことばの関係について、どのようなことが研究テーマになるのか、どのような研究方法があるのか、どのような専門用語が必要なのかなどについての知識を身につけることを目指します。また、合わせて、ことばを客観的に研究対象として扱うことの意味がわかるようになることを目指します。基本的に以下の内容を扱う予定ですが, 受講者の人数, 予備知識, 興味などにより順番や内容, 回数の変更もありえます。1【内容】【1回目】授業内容や進め方の紹介,社会言語学の分野・基本概念の紹介【授業外学習】シラバスをよく読んで、授業内容を理解しておくこと。また、授業後はノートをつくって、ファイリングをすること。2【内容】【2回目】<性差と言語>男女によることばの使い方の違いとは, ジェンダーとことば, 「男ことば・女ことば」,など【授業外学習】ノートを点検して、理解しやすいように整理し、また、補足的な知識を得るために参考文献などを読んでみること。3【内容】【3回目】<性差と言語>場面と言語性差, ライフスタイルと言語性差, グループ・アイデンティティと言語性差, まとめ【授業外学習】ノートを点検して、理解しやすいように整理し、また、補足的な知識を得るために参考文献などを読んでみること。4【内容】【4回目】<社会階層と言語>社会階層によることばの使い方の違いとは, 地域方言と階層方言, 標準変種と非標準変種, 社会言語学の姿勢,など【授業外学習】ノートを点検して、理解しやすいように整理し、また、補足的な知識を得るために参考文献などを読んでみること。67 社会とことば

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