工学部パンフレット
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12近年、激しい集中豪雨の発生や、雨水を浸透させる田畑や緑地の減少などによって都市部での浸水被害の危険性が高まっており、その対策を検討するための解析モデルの重要性も増しています。建物被害は水が建物内に流入することで起こりますが、この流入と流出を考慮に入れた氾濫解析モデルが存在しなかったため、卒業研究ではその構築に取り組みました。その結果、建物内への流入・流出を考慮することによって陸域の浸水に遅れが生じるなど、対策につながる発見がありました。この研究の基礎になったのが「水理学」や「河川工学」といった授業です。高校時代の物理に通じる楽しさはあるものの、提示される数式がどのように水の動きを表現しているのかが理解できず、当初は苦しみました。先生に積極的に教えを請ううちに疑問が関心に変わり、卒業研究でさらに理解が深まりました。こうした経験を活かし、災害から人々を守ることのできる土木技術者をめざします。 先輩からのメッセージ都市建設工学科 阿部 将也さん (2019年3月卒業)将来の目標は、公務員として働き、社会の基盤を設計・整備することです。設計するだけでなく現場にも出て、最初から最後までまちづくりに携わることによって、完成時の達成感を味わいたいと思っています。きっかけは、土木関連の仕事をする父。小さい頃、ものづくりの現場を間近で見せてくれたのです。その憧れを強くしたのが、学科で開催された業界研究会です。建設業界やコンサルタント業界、官公庁などさまざまな現場で働く方々が、仕事内容や業界の話をしてくださいました。めざせる仕事は多岐に渡ることを知った上で、人々の生活を豊かにする社会基盤整備や、災害を未然に防ぐ環境づくりを担う人になりたいと、将来像を具体的に描くことができました。そして、学科の専門分野すべてを貪欲に学ぶとともに、インターンシップや研究発表会など中部大学でたくさんの経験を積み、社会人となるための知識・スキルも身につきました。都市建設工学科 川部 ららさん (2019年3月卒業)人々を災害から守ることのできる土木技術者をめざして研究を推進。人々の生活を豊かにする社会基盤をつくりたい。さまざまな専門分野を貪欲に学ぶ日々。幅広い教養・基礎力の 獲得と、専門教育の導入。実践的な専門教育の展開となる創成科目の本格導入。高校との連続性を確保するため、物理、数学の基礎固めにしっかり取り組むとともに、材料・構造・水理・計画などの専門教育の導入を図ります。演習を通じて、測量、実験の基礎を学びます。実験・演習を通じて、構造・水工・地盤・計画などの実践的な専門教育を展開するとともに、自ら考え行動する創成科目を本格的に導入します。卒業研究を視野に創成科目を本格展開。卒業研究を核にした 総仕上げ。卒業研究とのつながりを考慮しつつ、各専門分野での実践的な調査・実習に取り組み、総合的なデザイン能力の獲得を図ります。卒業研究を核として、4年間の総仕上げに取り組みます。大学院に進学する場合は、早期履修制度を活用するなどより高度な学習を始めます。恵那研修での模型づくりの様子ショートムービーワークショップの様子 「部門創成」における実習に取り組む様子卒業研究での発表の様子1年次からの一貫した創成教育で自発的な実践力を高める4年間の学び方1年次2年次3年次4年次愛知県 日進西高等学校出身岐阜県 恵那高等学校出身

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