EDUCATUS Vol.1
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9 保育・幼児教育を取り巻く子育て環境が変化している現代において、保育士、幼稚園教諭などの保育者がその専門性を磨くためには現職になっても学び続けるリカレント教育が大切です。幼児教育セミナーは中部大学幼児教育学科の卒業生および春日井市近隣の保育者を対象に、そのリカレント教育の場を提供することを目的として2011年より始まりました。 1年に1回開催の幼児教育セミナーでは学科の教員が交代で講師を務めています。内容は保育・幼児教育に関する講演と演習です。講演では保育・幼児教育に関する動向、最近の国の基準や方針、対応などを紹介しています。演習では現代の子ども達に合わせた手遊び、ゲーム、手作り玩具などを取り上げています。現場ですぐ役に立つ内容と保育者としての精神的バックボーンになる内容とを提供することを大学の使命として心がけています。 近年は大学祭に合わせた開催にしているため保育者や卒業生が参加しやすく、子ども連れの参加もあります。時にはOB教員の参加もあるので、いわば学科の同窓会であり、情報交換や結婚・出産などの近況を話す場にもなっています。タイムスリップしながら私たち教員が教育を振り返る機会でもありますが、卒業生からの相談があった時には就職委員の教員が求人を紹介等してサポートする機会にもなっています。 また、別のリカレント教育として年に1~2回開催の保育実践研究会も主催しています。ここでは学部学生もゼミ指導教員とともに出席して、現場での課題や実践の雰囲気を味わっています。 幼児教育セミナーはささやかな規模ですが、保育・幼児教育に関する情報を地域へ提供しています。そして、保育者となった卒業生を卒業後もサポートしていきます。1 研究会の目的 地域の小・中学校の現職教員(本学卒業生を含む)や本大学・他大学教育系大学生、その他教育関係者を対象に開催しています。子ども達が「応答し合う」関係(うなずき合い、「わからない」を出し合い、問答し合う学習集団)に育て、子ども達が「主体的・対話的で深い学び」に向かう学級づくりと授業づくりの手だてを学びます。研究会では現場の先生方の学級づくりを基にした授業実践を提案していただき、大学では学べない現場で明日から実践できる学級づくりと授業づくりについて学んでいます。また、参加者が学び続ける教員となり、学級づくりと授業づくりの力量を高める努力をする教員に育てることが本研究会の目的です。2 研究会開催日・会場 2019年度の定例会は、(第1回:4月20日、第2回:5月25日、第3回:6月15日(開催済み)、第4回:9月7日、第5回:10月5日、第6回:11月9日、第7回:12月21日、第8回:2月1日、第9回:2月29日、第10回:3月28日、すべて土曜日)を中部大学名古屋キャンパス500室(第10回は中部大学春日井キャンパス)で開催します。3 今年度のテーマ 「子どもが学習の主体となる授業づくりと学級づくり」です。平成31年度は「かかわり合い、学び合う民主的な学級づくりと授業づくり」と題して、学級づくりと授業づくりの具体的方法を実践事例【教材研究(教材解釈と発問づくり)の話し合い・授業提案DVD視聴、研究協議)を通して学びます。また、豊田ひさき先生(朝日大学教授)のミニ講義(主体的・対話的な深い学びの授業づくり―東井義雄 子どものつまずきは教師のつまずき―)も行います。次号から実際の研究会の様子や参加者の声をお伝えします。卒業後もリカレント教育でサポートしていく「幼児教育セミナー」~教師の力量育成プロジェクト~「中部教育実践研究会」音楽担当教員による演習「音楽的要素を見通した表現遊び」では、音楽から感じることを身体の動きにする表現技術を学びます。幼児教育学科 教授武藤 久枝 MUTO Hisae現代教育学科 准教授橋本 美彦 HASHIMOTO Yoshihiko

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