EDUCATUS Vol.1
10/12

1.授業内容本科目は、レクリエーションインストラクター(日本レクリエーション協会)取得に必要な科目の一つで、幼児教育学科と現代教育学科共通で開講されています。 授業では、スポーツレクリエーション、室内レクリエーション、キャンプレクリエーション、歌、ダンスなど、さまざまなレクリエーション活動を実施します。自らがレクリエーション活動を楽しみ、活動を通して、「誰でも、誰とでも、いつでも、どこでも楽しく」できるように工夫し、対象者やねらいにあわせた支援・指導、提供をする方法を学んでいきます。さらに、レクリエーション活動に慣れた頃には、対象者に合わせた活動を展開してくための実践的な能力を高めていきます。具体的には、20分程度のプログラムを各自で企画し、受講者の前で一人ずつ発表、受講者全員で講評しあいます。年度によっては、個人だけでなく、グループで30~40分間のレクリエーションを企画し発表しています。誰でも、誰とでも、いつでも、どこでも楽しく講 義 探 検 ~特色のある授業紹介~【レクレーション実技/3年春学期】  ー 幼児教育学科 山本 彩未 講師2.授業の様子・学生の変化毎年、私からの問いかけに対しても遠慮がちな状況からスタートします。初回授業は無表情に近い人たちもいますし、学生同士なかなか会話が続かず、ぎこちない状況も多々あります。コミュニケーションが得意な人や人前にたつことが得意な人が受講しているわけではなく、むしろ、人前にたつことを苦手とした人が多く受講しています。経験のない人にとっては、人前に立つだけでもかなりの緊張が走りますし、リーダーとなり、集団を動かすということはとてもハードルの高いことだと思います。また、他人から講評されるということに苦手意識をもつ人は多いのではないでしょうか。それが半期経ち、授業が終了する頃には、個人差はありますが、みごとに表情豊かな様子に変わっています。講評についても、回を重ねるごとに発言する人がふえ、発表者のなかには「自身の発表がどうであったか、コメントが欲しい!」と口にする人も多くいます。こうした変化は、おそらく、たくさんのレクリエーション活動を通してコミュニケーションが促進されたこと、自分で準備した企画を一人で実施して集団を動かした自信、その緊張する時間を受講者全員で何度も共有するためではないかと考えています。3.授業の記録毎年、受講者が作成する「レクリエーションノート」があります。授業の記録をするのではなく、『見返したくなるように記述し、将来の自分へのプレゼントになるようなノートの作成』を課題にしています。半期の授業を通して、50以上のレクリエーション活動を体験しますが、授業中、ペンをもってメモをすることは一切しません。授業中は、レクリエーションゲームに全力でとりくみます。そのため、毎回の授業で展開されたゲームは頭で記憶し、授業後に各自で記録します。またノートには毎回、必ずコメントを添えて記録するように指導しています。 将来、就職をした際に、学生時代をふと思い出しながら、レクリエーション実技での学びを活かしてほしいと願いをこめて、取り組みをすすめています。10

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る