中部大学発 魅力ある授業づくり 作品コンクール 受賞作品
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5違いなどの知識はあったが、こんなにも違うのかと驚いた。 私はそこから、友人と少しずつ授業中に発言していこうと決めた。妙なことに、そのように決心すると心がワクワクしてきた。慣れないことを英語でやるということもあり容易ではなかったが、私が発言しそれに先生や他の学生から返答があることが嬉しく、楽しくもあった。「アメリカにいるのだ」という実感もできた。 帰国後、残念なことに私は授業中に発言することは少なくなった。留学以前よりは積極的に取り組もうという意識はあるが、やはり周りに合わせて静かに授業を聞き、ノートをとることが増えた。だが、以前と違うことが一つだけある。それは、必要があればいつでも質問をする勇気や意思があるということだ。卒論執筆では先生の研究室にも頻繁に出向いて議論を交わしている。自分でも驚きだ。 授業は黙って聞いて、知識を先生から与えてもらうものだと以前は思っていた。だが、本来授業とは先生と学生がいっしょに作っていくものではないだろうか。そうすることによって、先生もさらに授業を工夫するようになるかもしれない。そして、互いに変わることができるように思う。少なくともアメリカ留学をきっかけに私は変わった。就職活動でも、面接でこちらから質問までしてしまった。そのおかげかわからないが希望に近い就職を勝ち取ることができた。あのアメリカでの授業が私の勉強に対する態度や人生まで変えてくれたような気がする。願わくはそのような授業に中部大学で早く出会いたかったと思う。オハイオでの授業を通して、本来の教育の在り方を考えるきっかけを描き出している。毎回、受講生がワクワクしながら授業に臨めるひとつのヒントがあるように感じられた。(石原学長)受講生と教員、授業では受ける、授けるではなく、互いに刺激し合う関係が大事ですね。講 評

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