中部大学発 魅力ある授業づくり 作品コンクール 受賞作品
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10何かに活かされる授業 「学び」は、何かに反映された時に初めて実感するものだと私は思っている。教員の話を聞くだけではなく、そこからどう自身に繋がっているのか。それこそが「学び」というものだ。私の場合、私自身のどの部分に反映されているのだろう。そう考えた時、私はサークル活動に反映されていることに気付いた。 私は高校生の頃、演劇部に所属してから脚本を書く事に魅了された。架空の世界の中で、私が作り上げた人物が生活していることが非常に面白かった。しかし、私の脚本は面白くないと判断されていた。なぜなら、人間関係が淡泊だからだ。人格がワンパターンで個性の強いキャラクターが一人歩きしていた。中部大学に入学して二年生の秋、所属しているサークルで脚本を書かせてもらえる機会ができた。久しぶりに書くことになりブランクを心配したが、大学生になって最初に書いた脚本で私は脚本賞を受賞した。私は改めて考えた。なぜ、評価されたのか。それは、人間関係をよりリアルに表現できたからである。そしてその力は、私が国際関係学部に所属し、「学んだ」ことでなし得たことだと考えた。 国際関係学部の授業は、世界を学ぶ。様々な地域にいる多くの民族、変わった風習や儀式。そのどれもが、過激であり新鮮であり、時には嫌悪にもなる。受け入れるにはあまりにも刺激が強い。しかしこれこそが世界に存在する事実であり、新たな視点を持つ大事な情報である。私は国際関係学部に入り、様々な世界を知ることでたくさんの事を心で感じ、その全てを発信したいと感じた。そう感じる事が多かった授業は、文化人類学入門である。文化人類学入門は、教員が選んだ様々な民族や風習、現代社会における問題などのビデオを観賞し、学生の感想を共有する。教員が毎回見せてくれる内容は、どれもが刺激となった。私が今まで知り得た世界は、すごくちっぽけだった。また、その事実を受け入れるにはあまりにも知識がないと実感した。世界にはこんなにも様々な考えを持った人たちがいて、それが「生活」となっていることに驚いた。また、他の学生の国際関係学部 国際文化学科 3年渡邉 玲小論文・エッセー部門賞

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