平成29年度成果報告書
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2.本学の学生が学会や研究会の参加者を対象にHUGのファシリテーターを以下の時期に経験した。 1)2017年7月22日(土)「協同学習フェスタ(久留米大学)の授業作り研究会」参加者(小・中・高・大学の教員約56名)を9・10名編成で6班作り、3つの班をボニターが担当し、3名の班をファシリテーター役の学生が担当した。参加者からの学生評価は「カードを平等にプレーヤーに回してくれてリードしてくれた」「プレーヤーがカードの問題に取り組んで夢中になっている時、カードを渡しにくそうだった」「一所懸命にカードを渡して進めようとしていた」など、学生が少し遠慮しながらも懸命に役割を果たそうとしていたことを評価していた。学生は「元気な参加者が多く、自分が提案しても無視されたことがあった」と回答した。北九州北部豪雨が起こって間もない時期であったため、参加者から水害時の避難所と大地震との違いについての質問があった。そういう意味でHUGは適時に行われたと考える。 2)2017年8月30日(水)「日本看護研究学会(日本福祉大学)ワークショップ」の参加者(約12名)を2班に分けてボニターとファシリテーター役の学生がペアで班を担当した。参加者からのファシリテーター評価は「カードを渡されても全体が見えないので自分の判断でよいのか不安が残った」「災害支援経験のある看護師とボニターがとてもよく知っていて頼ってしまった所があった」「学生は遠慮がちにカードを渡していた」など、プレーヤーは、学生より多くの経験を積んでいるボニターや看護師を頼りがちであったこと、学生は少し遠慮しながらも懸命に役割を果たそうとしていたことが分かった。学生は「参加者の中に避難所支援活動経験者がいて、具体的な提案に自分も納得してしまった」と述べている。経験豊富なメンバーがいる班は課題への対応は早いが、そのメンバーに引っ張られる可能性があることが分かった。ファシリテーターとしての対応が課題である。 3)2017年10月28日(土)「日本協同教育学会(岡山大学)交流集会」の参加者(小・中・高・大学の教員及び行政職員、看護師など約16名)を2班に分けてボニターとファシリテーター役の学生がペアで班を担当した。参加者の学生評価は「学生からカードを受け取る人と、避難所全体を見通して配置を指示するリーダーを決めてから、やり易くなった」「落ち着いてできていた」と良い評価だった。1度HUGを経験した参加者には、「学生のように、職場でファシリテーターになって実践してもらいたい」と伝えた。 活動成果の公表 1.2018年3月15日(木)平成29年度中部大学COC最終活動報告会にてポスター発表 2.2018年度 日本災害看護学会第20回年次大会(神戸)にて発表 3.2018年度 日本協同教育学会第15回大会(大阪)にて発表 2 活動報告-74-

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