平成29年度成果報告書

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３．国際交流と見学者対応 平成28年度の第2回はYale University (USA)の助産学専攻学生2名と教員1名の参加見学があり、セミナー終了後に、感想や意見を交換した。両国の学生は、国は違えども母親たちが置かれている共通したストレスフルな状況や地域でのサポートが必要であると気づいていた。このほか、近隣の勤務助産師、運動指導者、幼稚園園長など計6名の見学者があった。 平成27年7月のICMAPR（ICMアジア太平洋地域会議、横浜）では、本教育研究費の助成を受けた学生3名が発表補助として参加し、国際学会で世界の助産師および助産学生と交流する貴重な体験ができた。うち2名は助産師課程に進学し、専門雑誌への投稿の一部を執筆した。 ４．子育て支援の活動成果と「活動報告会」の開催 子育てセミナーの前後で母親に質問紙調査を行った。各回のプログラムが概ね好評であり、EPDSで測定した産後うつ病のリスクも軽減した。また母親同士の交流が深まり、セミナー終了後もランチ会などで繋がりは継続しており、身近なネットワーク形成の一助となった。 毎年11月の大学祭期間に、コモンズセンター２階ステージエリアにおいて、本学の学生や一般来校者に対して、「子育てセミナー活動報告会」を行った。学生は本セミナーでの学生の役割と当日の様子、学生の気づきや学びをパワーポイントで発表し、達成感や充実感を得た。また、当該年度のセミナーに参加した母子も来場いただいたことで、学生らはさらに乳児の成長発達を実感し、母性看護学臨地実習では体験できない学びを得ることができた。 本セミナーの運営を通して、学生は生後２～８か月頃までの乳児の発育発達の過程と母親の子育ての悩み等について実例で学び、地域における子育て支援の一端を経験することで、まさに母子と「共学・共育」ができたと考える。さらに28年度は3年生2名、29年度は4年生6名が、本活動で『動く』の単位認定がなされ、地域創成メディエーターを資格授与された。 これまでの活動実績が認められ、本セミナーは平成30年度春日井市政75周年記念市民協同事業に採択された。今後さらに、学生主体のセミナーとして発展させたい。 活動成果の公表 • 大学ホームページでの公表（毎年の開催報告） http://www3.chubu.ac.jp/faculty/yokote_naomi/kosodate_seminar/ • 専門雑誌の誌上発表 横手直美：いま知りたい！産後ケア・育児支援としてのエクササイズの活用－子育てセミナー「ベビービクスと子育てミニレッスン」の意義と効果．助産雑誌．7(8): 640-645, 2016． 横手直美，岡倉実咲，山下恵他：中部大学で開催する子育てセミナーによる看護学生の 共育・共学プロジェクトの実践．助産雑誌．Vol. 71(1): 58-63, 2017. • 学会発表 Yokote, N., Yamashita, M., Okakura, M.: Effectiveness of a new parenting support program consisting of BABYBICS and childcare education in Japanese mother and their infants. 第35回日本看護科学学会学術集会，広島国際会議場，広島市, Dec, 2015． Yamashita, M., Yokote, N., Okakura, M., et al.: New Approaches to Parenting Support and Brief Childcare Education for Japanese Mothers with infants: The BABYBICS Program, The International Confederation of Midwives Asia Pacific Regional Conference, July, 2015. Yokote, N., Yamashita, M., Okakura, M., et al.: The Psychological Effects of Parenting Support and Brief Childcare Education for Japanese Mothers with Infants: An Evaluation of the BABYBICS Program, The International Confederation of Midwives Asia Pacific Regional Conference, July, 2015. 山下恵，岡倉実咲，橋本妙子，横手直美：大学主催の子育てセミナー運営への参加が看護学生におよぼす教育効果．第31回日本助産学会学術集会、徳島、2017年3月． 2　活動報告－98－