平成28年度成果報告書
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1 平成28年度 地域志向教育研究経費 成果報告書 活動項目 ⑤高齢者と学生の交流、高齢者宅へのLearning Home Stay(LHS) フリガナ 氏 名 ノ ダ アキコ 野田 明子 所属・職名 臨床検査技術教育・実習センター・教授 活動課題 震災時の巡回健診における深部静脈血栓症と睡眠障害の発症予防の教育 活動組織 (分担者は本学の専任教員(助手を含む常勤の専任教員),協力者はそれ以外。) フリガナ 氏 名 代表者及び分担者 所属・職名 現在の専門 学 位 役割分担 野田ノダ 明子アキコ 戸田トダ 香カオル 代表者 分担者 臨床検査技術教育実習センター・教授 生命健康科学部 理学療法学科・准教授 循環病態学・ 睡眠医学 地域リハビリ テーション学 医学博士 医学博士 研究総括・健康教室睡眠相談・学生教育 広報活動・学生教育 活動経過と成果 震災時の避難生活において、深部静脈血栓症および睡眠障害の問題が報告されている。深部静脈血栓症の主なリスク要因は、高齢・脱水・下肢骨折などである。高齢化率の高い地域では震災前から、これらの十分かつ質の高い対策は必要である。また、避難所での活動量の低下に対し、適切な運動・睡眠指導は役立つが、その体制は未だ十分ではない。 本教育研究は、①深部静脈血栓症や睡眠障害の正しい知識を習得し、運動・睡眠生理学の知識の普及とともにそれらの発症予防を目指すこと、②本活動を通して、学生が運動・睡眠生理学の知識・技術を深め、地域高齢者と交流を深め、今後の国民の健康増進に必要な医療従事者の役割や責任を学ばせることを目的とした。 対象学生は20名であった。5月25日および10月13日にセミナーを開催した。10月29日の体力測定会において血管機能評価および睡眠相談を企画した。12月7日地域創成メディエーターの発表会で成果を報告し、5名の学生が地域創成メディエーターを取得することができた。 参加学生は、学会やセミナーに参加し、基本的な知識を深め、超音波検査技術・循環生理検査技術・睡眠検査技術を習得した。在宅訪問や週1回3時間程度で健康教室・相談を行った。75名の高齢者が参加した。本研究は倫理委員会承認後、対象者に同意を得て実施した。未治療の高血圧の高齢者が55%、超音波検査により45%の高齢者にプラークが検出され、医療機関への紹介・生活指導等を行った。また、33%の高齢者に睡眠障害が疑われ、睡眠指導を行った。学生はこれらの活動を通し、地域高齢者と交流を深めるとともに、コミュニケーション能力を向上し、地域連携・医療関連従事者の役割・責任を理解することができ、学習意欲を高めた。超高齢化社会を背景とし、災害時の心血管病・睡眠障害の発症予防を目的に今後多くの課題があることが明らかとなった。 活動成果の公表 成果は地域創成メディエーターの発表会で報告した。また、2016年度生命健康科学部生命医科学科卒業研究発表会で報告する。健康文化振興財団紀要第51号で健康セミナーおよび健康教室の取り組みを紹介した。今後、関連学会および学会誌で本教育研究成果を報告する予定である。 2 活動報告-82-

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