平成27年度成果報告書
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2 計画・方法 1)生命健康科学部の学生を対象にした.その理由は,生命健康科学部が,医学の基礎と生命科学技術(科学的根拠)を基盤に人々の健康に貢献することを第一に掲げている学部だからであった. 2) CAACの1年次共通科目“健康増進実習”を利用し,半年間,高齢者と共に実習を受け,さらに指導や身体測定結果の管理およびその フィードバックに関わった.3) 授業の最後に,学生と受講高齢者双方にアンケートを実施し,この取り組みが両者にどのような効果があるのか調査した.堀田(代表者)が研究全般を担当し,對馬(分担者)がCAAC受講者の対応を行った. 成果 スポーツ保健医療学科7名(4年1名,3年3名,2年3名)が本プロジェクトに参加した.対象となったCAAC授業の受講生は,13人であった.授業は16回実施され,初回と最終回が体力測定であった.最終回の体力測定では,運動の成果を知るためにも初回の記録との比較を示しながら行った.身体的・精神的健康を示す項目において多くは平均値が向上していた. また,最終回に学生及び受講生にアンケートを実施した.1,全く思わない,2,思わない,3,どちらでもない,4,思う,5,とても思う,の5件法にて質問した.共学の精神に基づきお互いに何か教えたかという質問に対して,受講生側が,4,思う,5,とても思うと答えた割合が30.8%だったのに対して,学生側のそれは57.1%であった.両数値は昨年度のものより低かった. 一方で,共学の精神に基づきお互いに何か教わったかという質問に対しては,4,思う,5,とても思うと答えた割合は受講生側が10割を占めているのに対して,学生側は,85.7%であり昨年よりも低い割合となった.しかし,我々の本活動が,本事業の『共学』の目的達成の成功裏におよそ...実施されていることが確認できた. 本活動は,受講生に対して,リーダーとして地域の方々に健康運動に関して学習したことを広めるという目的の下実施しているが,それができたかの質問に対しては,思うと答えた方は23.1%に留まった.しかし,家族や知り合いに対して伝えたかという質問に対しては,84.6%と高い割合であった.『共育』の観点からは,受講生に対する本活動の目的の周知を強める必要性があるということが示唆された. 学生自身が中心となって行った運動指導が,キャリア形成に役に立ったかという質問に対しては,4,思う,5,とても思うとの答えは85.7%であった. しかし,運動の効果測定の結果を学生がプレゼンテーションしたり,学生が講師となり座学を実施したりすることが,さらなる学生にとってキャリア形成の助力となったかの質問に対しては,28.6%と低かった. 今後学生のキャリア形成に結び付けるために,運動指導以外で学生にどのように受講生の前に立たせるのかを検討する必要がある. 活動成果の公表 中部大学 第2回地域創成メディエーター学生発表会(プラス・エクスプレッション) 2015年12月19日 ・大久保信恵「今までの私 これからの私」 ・堀内裕斗「現在5合目 ~目指すは頂点~」 ・松尾加菜江「壁だらけの人生、そして今」 2 活動報告-86-

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