平成27年度成果報告書
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1 平成27年度 地域志向教育研究経費 成果報告書 活動項目 ⑤高齢者と学生の交流、高齢者宅へのLearning Home Stay(LHS) フリガナ 氏 名 ノ ダ アキコ 野田 明子 所属・職名 臨床検査技術教育実習センター・教授 活動課題 うつ病・心血管病・認知症の予防のための睡眠衛生教育 活動組織 (分担者は本学の専任教員(助手を含む常勤の専任教員),協力者はそれ以外。) フリガナ 氏 名 代表者及び分担者 所属・職名 現在の専門 学 位 役割分担 ノダ アキコ 野田 明子 トダ カオル 戸田 香 代表者 分担者 臨床検査技術教育実習センター・教授 理学療法学科・准教授 循環病態学・ 睡眠医学 地域リハビリテーション学 医学博士 医学博士 研究総括・臨床検査・学生指導 広報活動・学生指導 活動経過と成果 近年、生活が夜型化し24時間社会となり、睡眠時間が短縮している。睡眠障害はうつ病や心血管病の有意な危険因子であり、認知症とも密接に関係する。 本教育研究は、①睡眠障害や快眠のための正しい知識を習得し、睡眠の知識の普及とともにうつ病・心血管病の予防を目指すこと、②本活動を通して、学生が睡眠医学の知識・臨床検査技術を向上させ、地域高齢者と交流を深め、今後の国民の健康増進に必要な医療従事者の役割や責任を学ばせることを目的とした。 18名の学生が参加した。その内5名は初級または上級睡眠指導士を取得した。参加学生は、睡眠衛生の知識を深め、検査技術を習得した。その後、地域高齢者20名を対象とし、在宅訪問または大学内で、睡眠ポリグラフ検査、近赤外線スペクトルスコピー、認知機能検査および健康評価(生活習慣、睡眠障害・うつ質問票など)を実施した。対象者に睡眠衛生指導・認知症予防指導を行い、経過観察(数週間、1ヶ月、3ヶ月以上)により、指導効果を評価した。また、大学内の健康教室では、51名の地域高齢者を対象とし、嗅覚機能評価、血管機能評価および睡眠相談を行った。本研究は倫理委員会の承認後、対象者に同意を得て実施した。睡眠衛生・認知症予防指導により、高齢者は健康維持に意欲的となり、血管機能および認知機能に改善が認められた。短期かつ長期的な睡眠衛生・認知症予防指導は、学生および高齢者の健康維持・心血管病・うつ病・認知症予防に効果的であると考えられた。さらに医療従事者を目指す学生の教育的な波及効果も高いと思われた。 活動成果の公表 成果の一部を2015年度生命健康科学部生命医科学科第1回卒業研究発表会で報告した。また、2015年度生命健康科学部生命医科学科第2回卒業研究発表会でも報告する。健康文化振興財団紀要第50号で実態を報告した。現在、関連の学会誌への投稿準備を進めている。 2 活動報告-80-

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