平成27年度成果報告書
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2 【活動経過】これまでの活動経過は以下の通りである。 平成27年6月26日 研究者会議 対象学年の検討、妥当な学生数の検討、おおよその日程予定、対象高齢者および学生への質問項目の検討、利用施設の候補を検討(介護付き高齢者住宅、介護カフェを候補、本学CAAC受講高齢者とする)。 同年8月24日 傾聴トレーニングの実施 講師(小菅もと子先生)から傾聴法のトレーニングを受ける。 講義後、3人1組でロールプレイ実施。学生は演習を通して自分の傾向を把握し徐々に傾聴の姿勢が取れつつある。 同年8月31日 研究者による施設訪問:「介護付き高齢者住宅えん高蔵寺」へ研究協力のお願いと施設見学。 同年9月9、12、23、26日 「介護付き高齢者住宅えん高蔵寺」での交流会を通しての傾聴活動。 同年10月14、17、28、31日 「介護付き高齢者住宅えん高蔵寺」での交流会を通しての傾聴活動。 同年11月14、21、28日 「介護付き高齢者住宅えん高蔵寺」での交流会を通しての傾聴活動 同年12月19日 「介護付き高齢者住宅えん高蔵寺」での交流会を通しての傾聴活動。 平成28年1月27日 本学CAAC受講高齢者4名の方に研究内容の説明、同意を得る。 同年2月~3月 本学CAAC受講高齢者4名の方に対して、学生が月2回程度傾聴交流を行う。 【活動成果】 研究活動中であるため途中経過であるが、学生の傾聴活動から得られた学びの一部を紹介する。 学生の気づきとして、傾聴活動の中で、高齢者と目線をあわせ、相手の目を見て話すなどの非言語的コミュニケーションの大切さを学んでいた。具体的な学びの内容としては、「相手の話より、自分の話をたくさんしてしまう癖があるため傾聴をする上でなるべく気をつけて関わる。」や「会話の中で相手の話を自分なりに解釈してそれを『~はこういうことですよね。』と相手に伝えると相手が理解した様子であり、この方法を取り入れた。」などがみられた(コミュニケーション手法の試行錯誤)。学生は、傾聴という関わり方に対して、当初は難しいイメージをもっていたが、回数を重ねて行く中で、自分の改善すべきところに気がつき、対応方法を改善しながら関わりができるように変化がみられた(自己学習努力の獲得)。また、沈黙を恐れずにその間の効果的な活用、非言語的コミュニケーションの大切さなどを学ぶことができた。傾聴を通して、相手の立場になって考え、その言動の裏にある高齢者が抱いている思いや感情に目を向けていくことで、高齢者の理解が深まることをできたと考える(対人理解の促進)。最終的にこの活動から、学生は違う世代を生きてきた高齢者との関わりを通して、高齢者の人生観や価値観などを知る機会につながり、傾聴による学びの効果がみられている(経験者からの知識・情報の獲得と応用)。 活動成果の公表 2 活動報告-75-

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