平成27年度成果報告書
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1 平成27年度 地域志向教育研究経費 成果報告書 活動項目 ④生活・住環境を考えるまちづくり フリガナ 氏 名 ウエノカオル 上野 薫 所属・職名 応用生物学部環境生物科学科・講師 活動課題 春日井市における産官学民協働によるカヤネズミ生息環境保全の試み 活動組織 (分担者は本学の専任教員(助手を含む常勤の専任教員),協力者はそれ以外。) フリガナ 氏 名 代表者及び分担者 所属・職名 現在の専門 学 位 役割分担 ウエノ カオル 上野 薫 ホンダ キヨシ 本多 潔 ワタナベ ノブヤ 渡部 展也 代 表 者 分 担 者 分 担 者 環境生物科学科・講師 国際GISセンター・教授 国際GISセンター・准教授 生態学 空間情報処理学 地理情報システム学 博士(学術) 博士(工学) 博士(工学) 生物調査,協働体制の確立 航空撮影および画像処理 GPS情報の取得解析 活動経過と成果 1)春日井市カヤネズミ保全区(熊野桜佐地区)での保全活動 「年2回の保全活動」の開催:6月と10月に,春日井市都市整備課・環境保全課,春日井市市民,(株)サンコーコンサルタント,中部大学学生の協働にて,草刈を予定どおり実施した.基本的な保全計画についても下見や管理作業を通して意見交換し修正・実施した.昨年度同様に,管理すべき植生,カヤネズミの生態について活動開始前に解説し,上野の指導のもと,実際に草刈等の管理を実践し,今後の役割分担や約束ごとについても確認した. ■第1回保全活動 2015年6月24日9:30~12:00 参加者23名(うち学生10名,教員1名,春日井市役所6名,企業1名,市民5名) 当エリアは,ミティゲーションとしてのオギの移植から3年目に入った.6月の除草対象は,現地状況からオギの被圧植物であるセイタカアワダチソウとクズとし,オギの植生内部に混生している対象種をカマや剪定鋏により手作業で茎ごと刈り取った.作業通路等一部は草刈り機を用いた.クズはできる限り根ごとの除伐を目指した.除伐した植物は,現地に残すと富栄養化し目的とする植生の繁茂に影響を及ぼすので,春日井市が現場から持ち去り廃棄処分した.2時間半で全面積の6割程度の除草を行うことができた.作業中には,併せてカヤネズミの球巣も探してもらい,1個を発見・観察した. ■第2回保全活動 2015年10月29,30,31日9:30~16:00 のべ参加者71名(うち学生42名,教員3名,春日井市役所7名,同企業5名,市民14名) セイタカアワダチソウの勢力を弱めることができたため,クズに絞り除草した.また,オギも大型化し,次年度の営巣数を抑制する可能性があったので,一部を除きオギの地上部の草刈も行った.クズは,オギ生育エリアに侵入あるいは放置しておくと次年度に侵入しそうな個体群について,根からの除伐を目指した.草刈り機6台と手作業を併用し昨年秋よりも徹底した除草を目指した.クズの直根は直径15㎝にもなり深部に貫入するため全てを取り除くことは難しかったが,中心となっている個体群についてはなるべく処理した.茎および根,中心個体の除伐は全体の6割ほどが完了した.巣は1個確認された.市民参加者は,ほとんどが経験者であったので作業効率は高かった. 2 活動報告-67-

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