平成27年度成果報告書
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2 活動経過と成果 3.地域への貢献 当研究で製造したBDFを用いて、2015年12月9日に春日井市でごみ収集車での実証運転を行った。 春日井市における廃食油回収量増加に向け、市内の廃食油についての現状把握を行なった。調査方法は、アンケート調査と18ヶ所の回収場所における廃食油回収量調査である。アンケート調査は、市内18ヶ所の廃食油回収場所のうち6ヶ所にてアンケート調査を行い、回収量調査は、一日の回収日における廃食油回収量調査を行なった。結果としてアンケート調査結果は、回収場所に廃食油を持参する人に占める60歳以上の人の割合は約70%を占めた。また、各回収場所の回収量調査結果は、一番回収量が多かった場所は、東部市民センターで93.0kg、一番回収量が少なかった場所は、春日井市清掃事業所及びかすがいげんきっこセンターで回収量が0kgとなった。その日一日の総回収量は、540.2kgとなった。これらの結果、60歳以上の人が一世帯あたり一人いるでもいる世帯が絶対数で多く住んでいる地域でかつ、回収場所の回収量が少ない場所にて廃食油回収と廃食油の使用用途に関するPR活動をする必要であることが分かった。そして、これらの結果を元に地理情報システムにより解析を行なった結果、清掃事業所にてPR活動を行う必要性を示した。また、本研究のBDF製造装置が週5日稼働すると約110倍のスケールアップが必要となる結果を得た。 活動成果の公表 ・2015年8月3日(月)の日本エネルギー学会にて、バイオディーゼル燃料の工業化可能な無水精製法の開発と題し、気泡式脱メタノール装置・珪藻土・活性白土を用いたBDF精製及びそれにより製造されたBDFの分析結果について発表を行った。また同時に、春日井市の廃食油回収の現状についても発表を行った。 ・2015年10月7日(水)に春日井市役所環境部に対して、春日井市民に対するアンケートの結果報告を行った。 ・2016年2月20日(土)の中部本部修習技術者研究業績発表会にて、廃食油回収からのBDF製造とその評価と題し、今年度の成果について発表を予定している。 2 活動報告-63-

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