平成27年度成果報告書
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1 平成27年度 地域志向教育研究経費 成果報告書 活動項目 ④生活・住環境を考えるまちづくり フリガナ 氏 名 行本ユクモト 正雄マサオ 所属・職名 工学部機械工学科・教授 活動課題 春日井市の廃食油の回収とそれを原料とするBDFの製造・利用 活動組織 (分担者は本学の専任教員(助手を含む常勤の専任教員),協力者はそれ以外。) フリガナ 氏 名 代表者及び分担者 所属・職名 現在の専門 学 位 役割分担 行本ユクモト 正雄マサオ 佐藤サトウ 元泰モトヤス 竹島タケジマ 喜芳キヨシ 谷タニ 春樹ハルキ 代表者 分担者 分担者 協力者 機械工学科教授 創造理工学実験教育科教授 国際GISセンター准教授 工学部非常勤講師 熱工学 エネルギー工学 地球システム学 化学工学 博士(工学) 博士(工学) 修士(農学) 博士(工学) 取りまとめ BDFプラント設計 GIS解析 BDF分析 活動経過と成果 1.現状調査(春日井市環境部の協力) 廃食油回収に関して春日井市民にアンケート調査を行った。アンケートの内容は、油の持参者の年齢層、家族構成、回収場所と居住地の距離、持参する頻度、量である。これより、どの年齢層が多い地域に回収場所を置くか、春日井市全体で回収場所を増やすべきなのか等を検討した。また、回収場所毎の廃食油量の計量を行った。その地域における廃食油賦存量を算出し、実際の回収量とどの程度開きがあるのか調査した。 2.BDFの製造 既存の気泡式脱メタノール装置(処理量5kg)での性能評価、装置の大型化として25kg装置の製作を行った。 性能評価の面では、短時間でメタノール回収を行う為に装置の形状の検討を行った。具体的には、装置の要であるスパージャーの形状である。この装置では、スパージャーから出た気泡に気化したメタノールが取り込まれることで、メタノールを回収している。エアストーンの数を増加させることにより、気泡と気化したメタノールの接触面積を大きくできる。それにより回収時間の短縮を図れるのではないかと考え、実験を行った。しかし、この装置ではエアストーンの数による時間短縮は実現できなかった。これは、装置に対して泡の数が多くなりすぎるため、泡が滞留してしまうことが原因と考えられる。時間短縮は出来なかったが、エアストーン2個の場合でも4個の場合と同等の回収時間であった。そのため、装置の簡素化を考え、この装置においてエアストーンは2個で十分であるとの評価を得た。 大型化の面では、春日井市にて回収される廃食油量を週5日の装置稼働で処理できることや危険物の指定数量を考慮し、装置容量を25kgとし、製作を行った。実際に、脱メタノール処理を行い、BDF中の残留メタノールの定量分析を実施した。測定値は、0.07wt%となった。JIS K 2390で定められたBDF中の残留メタノールは0.2wt%以下であり、JIS規格を十分に満足することができた。 2 活動報告-62-

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