平成27年度成果報告書
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1 平成27年度 地域志向教育研究経費 成果報告書 活動項目 ①地域連携教育改革・教育システムの構築 フリガナ 氏 名 ヨシムラ カズヤ 吉村 和也 所属・職名 応用生物学部食品栄養科学科・准教授 活動課題 高校との連携による蜜蜂の訪花嗜好性調査を通した 地域志向の研究人材の養成 〜第2期〜 活動組織 (分担者は本学の専任教員(助手を含む常勤の専任教員),協力者はそれ以外。) フリガナ 氏 名 代表者及び分担者 所属・職名 現在の専門 学 位 役割分担 吉村和也ヨシムラ カズヤ 南ミナミ 基泰モトヤス 若葉 亮ワカバ リョウ 代 表 者 分 担 者 協 力 者 食品栄養科学科・准教授 環境生物科学科・教授 恵那農業高校・教諭 植物分子生理学 分子生態学 農学博士 農学博士 DNAバーコーディング解析によるミツバチが嗜好する植物種の特定 恵那および春日井キャンパス周辺の植生調査 植生調査および花粉採取の協力 活動経過と成果 ニホンミツバチは花粉のポリネーターとして農作物の生産に加え、豊かな森林生態系における生物多様性の維持に必須である。しかし、その貢献の範囲や重要性が明確でないため、一般的に不快害虫として駆除されている。そこで昨年度の採択課題として、中部大学生と恵那農業高校生との連携により、春日井市および周辺地域においてニホンミツバチにより送受粉が行われている植物種(訪花嗜好性)の調査を開始した。そこで本年度は、昨年度構築した研究体制や高校との協力体制を活用して、ミツバチの建勢期の中で昨年度実施出来なかった4〜6月、10月、11月を中心に、一年間を通したミツバチの訪花嗜好性調査を行った。具体的には、4〜11月にかけて定期的に周辺の植生調査を行い、実際に開花している草木の植物種を調査した。また、植生調査と同時期に、恵那キャンパス森林内に設置したニホンミツバチ蜂群が営巣した巣箱から採取した花粉のDNAバーコーディング法による植物種の解析を行った。その結果、5月に採取した花粉からはサルナシ/キウイフルーツやローズマリー、シマユキカズラが、9月の花粉からはローズマリーやカナムグラ、アカメガシワが、11月の花粉からはセイタカアワダチソウが多数検出された。これらの結果は、植生調査により同時期に開花が確認された植物種とほぼ一致した。以上より、農業と自然環境、両者へのニホンミツバチの貢献が窺いしれた。 また、本研究は中部大学生が高校生に指導する形で進めたため、その過程を通して中部大学生の指導力の向上やコミュニケーション力の養成、さらには高校生の研究意欲の醸成につながった。 トラップ 2 活動報告-58-

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