平成29年度COCプラス成果報告書
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サマースクール前後での質問紙調査得点の比較結果について 中部大学西垣景太 COCプラスの事業で5大学の50名の学生が、2017年9月5日から7日までの3日間行われたサマースクールに参加した。その前後の意識の変化について、「クリシン」「隠れた設定」「議論の堅さ」「議論の際の態度」「チーム貢献・態度」「行動力の変化」「社会性」「人生観」「将来感」以上の9因子35項目による質問紙調査による得点を分析した。分析対象は、参加した50名の学生のうち、前後の回答に不備のなかった44名を有効回答とした。分析は対応ありのt検定で前後得点の比較検討をおこなった(表1)。 その結果、「行動力の変化」以外の8因子と合計点で有意差が認められた。サマースクール前の得点よりもサマースクール後の得点の方が明らかに向上していることが示された。前後の集団としては、サマースクールへの参加によってこれらの意識が高まったと考えられる。 また、大垣・養老・揖斐川の3コースに分かれて見学した内容を、発表に向けてまとめていくためのグループを考察グループとして活動していた。各考察グループは5人から6人で構成され、全体で9グループに分かれた。そのうち3グループずつで教室が分かれ、各教室に教員がついてまとめの作業を行った。期間中多くの作業をこの各教室で実施したため、3教室ごとによるサマースクール前後での比較を行った(表2)。 1から3班では「隠れた設定」のみの1因子、4から6班では「議論の際の態度」「チーム貢献・態度」「人生観」の3因子、7から9班では「議論の堅さ」「議論の際の態度」「社会性」「人生観」の4因子と合計点で有意差が認められ、サマースクール前よりもサマースクール後の方が、得点が向上していることが明らかになった。各教室の違いから、グループワークの進行の仕方などに違いも見られたのかもしれない。考察班9班の各グループでの比較は、有効回答が4人のグループもあり、少人数になることから今回は結果を示していない。 項目(最大点)t値クリシン(15)隠れた設定(15)議論の堅さ(15)議論の際の態度(30)チーム貢献・態度(15)行動力の変化(30)社会性(15)人生観(25)将来感(15)合計値サマースクール前サマースクール後表1.参加者全体のサマースクール前後の得点比較 t検定結果( = 44)前後前後前後クリシン隠れた設定議論の堅さ議論の際の態度チーム貢献・態度行動力の変化社会性人生観将来感合計※網掛けは有意差が認められた因子考察1・2・3班(=15)考察4・5・6班(n=15)考察7・8・9班(n=14)表2.考察グループごとのサマースクール前後得点比較 検定結果t値値t値値t値値項目-88-3.活動報告<5大学共通プログラム>

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