生命健康科学部 臨床工学科
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工学 と 医学医療のさまざまな場面で活躍する臨床工学技士医療技術の高度化に伴って、重要性を増す臨床工学技士の役割。次々と開発される、高度で精密な医用工学機器を操作し、医師に協力して患者の生命を守る専門家として、そのニーズが高まっています。手術室での業務人工心肺装置など、心臓手術のある病院では特に手術室に高度な医療機器が数多くあります。それらの術中の操作や保守管理、点検を担当します。ICU(集中治療室)での業務手術後や救急搬送された患者の生命を守るために、補助循環装置、人工呼吸器・除細動器、ペースメーカなど生命維持管理装置の操作や保守点検を担当します。血液浄化療法の業務腎不全患者の生命を守る人工透析など、血液浄化装置の操作や保守点検を行います。この仕事に従事する臨床工学技士は多くいます。腎不全患者は週3回程度の人工透析を一生続けなければならないので、この仕事がなくなることはありません。医療機器の管理業務医療の最前線で活躍する臨床工学技士の必要性は、年を追うごとに高まっています。2014年度診療報酬改定に含まれる特定集中治療室管理料(1)および(2)算定のための施設基準に、専任の臨床工学技士が、常時、院内に勤務しているとする条件が加わりました。また日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本血管外科学会の3学会で構成する心臓血管外科専門医認定機構が定める認定修練施設の条件に、2015年度から、臨床工学技士が2名以上常勤していること、うち1名以上は体外循環技術認定士であることが明記されています。このように、目に見える事例をはるかに越える質的量的要望が、医療現場から、臨床工学という新しい専門領域に求められています。中部大学では、臨床経験豊かな医療系教員と歴史と伝統を誇る工学系教員とがつくる理想的な教育環境の中で、医療現場が求める臨床工学技士を育て、日本の先進医療を支えるスペシャリストを養成しています。病院内には、生命維持管理装置などさまざまな医療機器が存在します。それらの保守管理や看護師など医療スタッフへの使用法指導を行います。、“工学”で患者さんの命をつなぐ――。医療系で最も新しい国家資格を持つ専門家は、広い分野でますます必要とされています。最近はこの仕事がメインとなっており、東日本大震災時には特にその存在価値が重要視されました。

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