応用生物学部2023
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応用生物学部でバイオの知識と技術を身につけた上で、「生命・環境・食」のさらに高度な先端分野を学び研究する。21世紀のバイオ分野で求められる人材を目指し、大学院へ進学することも進路の1つです。また、他大学の大学院への進学に関しても、学生の志望に合わせ指導しています。応用生物学部では、各分野から集まる先生たちの幅広い知識に触れ、未知なることに対する好奇心、新たな事実を自分が初めて発見する喜びを知り、現在の研究に対するスタンスを築くことができました。いまは、ヤモリの系統関係を調べるために、ミトコンドリアの全塩基配列を決定し、それぞれの相違点を見つけ、大陸の分裂など地球の歴史と関連させて調べています。南極以外の地球上に広く分布するヤモリは、どのようにして広がったのか、ヤモリを通して地球の歴史をのぞくことができる研究です。失敗もありますが、実験は、結果が出るまで繰り返すことが成功の秘訣。これからは研究の先にある、社会に役立つ何かにつなげていくことが目標です。さらに高度な領域で、バイオの専門家を目指す。食品栄養科学分野▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲食基盤生命科学分野生命バイオサイエンス・バイオテクノロジーの基盤的な研究法や技術を創造的に継承発展させ, 多様な生物機能の選択的な利活用を図る分野生命科学研究や技術開発研究の成果を, 安全・安心な食品の製造及び健康増進を目指した新たな栄養科学の展開を図る分野生物機能活用の最高度技術 微生物工学 食品産業 バイオビジネス 医薬品産業 食品衛生 環境ビジネス 生物工学 植物育種 高度技術者・開発研究者 研究者・教育者 進 路 環境生物科学分野環境環境変化が人間の生活に及ぼす負の影響を予測・予防することを目指し,多様な生物機能を活用して環境の保全・修復及び循環型社会の構築に係わる分野春日井市民病院で管理栄養士として、患者さんに対する栄養指導をはじめ、糖尿病教室なども担当しています。治療方針などを検討するカンファレンスに参加することもあり、学びの姿勢を忘れずに、医師や看護師など他職種の方々から多くの刺激を受けています。大学では、長島研究室で栄養教育に関する研究に取り組みました。海外研修を経験する機会もあり、チャンスを活かして積極的に挑戦する姿勢を学びました。いまの目標は、「食」に関する悩みを気軽に相談してもらえるような「話しやすい管理栄養士」になること。栄養指導では「指導する」というより「寄り添う」気持ちで、患者さんのことを自分の家族のように大切に考え、心身ともに支えていきたいと思っています。春日井市民病院 管理栄養士坂本 知里患者さんのことを家族のように大切に考え、寄り添う気持ちで心身ともに支えていきたい。愛知県尾張北部の基幹病院として急性期医療を担う。「救急を絶対に断らない病院」として地域住民から大きな信頼を得ている。春日井市民病院大学院 応用生物学研究科 Graduate School of Bioscience and Biotechnology大学院 Graduate School三浦 沙綾名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科 生体情報専攻博士前期課程進学現在の研究テーマは「標的指向性MRI用造影剤の開発」。体内の病変部位などを早期に発見するための診断薬を作ろうという試みです。「標的指向性」とは特定の部位のみを認識して働くことをいいますが、その性質を造影剤に持たせることで、病気を見つける「目印」を作ろうとしています。病気を初期の状態で発見できれば、いまよりもっと多くの人を救えるかもしれません。この研究を通して医療の分野に貢献できると思うと、とてもやり甲斐を感じ、それが私の原動力ともなっています。いまの私があるのは、やる気さえあればいくらでも知識を吸収できる中部大学という環境があったから。応用生物学部の幅広い学びから、夢中になれることを見つけてください。病気を早期に発見する診断薬を開発。研究を通して医療の分野に貢献する。山城 舞中部大学大学院 応用生物学研究科 応用生物学専攻博士前期課程進学College of Bioscience and Biotechnology卒業生の声 21-22生物を通して地球の歴史をのぞく。新たな事実を発見する喜び。目標は、未来の農業を担う人材を育て、生まれ育った街を活性化できる教師になること。農業高校で食品科学や食品製造について教えています。ジャムやみその製造実習や、微生物の培養実験など、実習や実験を数多く取り入れながら、生徒が興味を持って学べる授業を工夫しています。高校時代に実験の楽しさを知り、同じように実験の楽しさを伝えられる教師になりたいと思ったことがきっかけです。大学でも、講義に基づいて食品の分析、製造、加工をするなど、実験や実習を通して知識を深めることができました。また、吉村研究室では遺伝子組み換えにも取り組み、失敗を繰り返しながらも研究の奥深さを知ることができました。岐阜県出身であり、農業科という専門的な免許を取得したこともあり、岐阜県の未来の農業を担う人材を育て、地元を活性化できる教師になることが目標です。岐阜県立恵那農業高等学校食品科学科 教諭(農業)若葉 亮恵那市にある農業を専門に学べる学校。実習や実験を取り入れた実践的な指導を行い、将来の農業のスペシャリストを目指す人材を育成している。岐阜県立恵那農業高等学校

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