応用生物学部2023
18/24

START最新のバイオを学ぶために導入された充実の施設。卒業生の多くが「研究環境の良さに気づいたのは、悔しいけれど卒業してから」と口にします。高価な分析機器などを揃え、学生が使いこなせるようにしているのは、学びや研究に自由に取り組める環境を実現したかったからです。マトリックス支援レーザー脱離イオン化法を用いた質量分析計です。ちなみに田中耕一さんは、この原理の研究でノーベル賞を受賞しました。分子量の大きな物質を分析できるので、糖類やタンパク質、ポリフェノールや合成ポリマーなどの構造を解析するために利用しています。MALDI-TOF-MS学部創設以来、恵那研修センターや新穂高山荘周辺などのフィールドで収集された希少種を含む野生生物の標本や情報の一部を展示しています。恵那での研究紹介や施設説明などのパネル展示もあります。自然生態系に興味のある方は、ぜひ、じっくりとご覧ください。自然史展示コーナーNMR(核磁気共鳴法)は、病院などの検査に使われるMRIと同じ原理で、物質の分子構造を明らかにすることができる分析装置です。その特徴は、物質を破壊することなく分析できることと、溶液中の物質も分析可能なことです。NMR従来の顕微鏡では焦点距離がバラバラになってしまうような、厚みのある試料を鮮明に観察できる顕微鏡です。試料へのダメージが少ないので、線虫や微生物などを生きたまま観察することも可能です。応用生物学部には、目的に合わせた顕微鏡が多数導入されています。共焦点レーザースキャン顕微鏡遺伝子を組み換えた植物を栽培するためには、自然界に影響を与えないための閉鎖系温室が必要です。厳しく管理はされていますが、卒業研究で使う研究室も多いです。植物分子生物学を専門に研究するには必須の施設です。閉鎖系温室30号館100人が同時に実験科目を受けられる4つの大実験室があります。顕微鏡を使う実験、分子生物学系の実験、化学系の実験と、それぞれ目的に合わせた設備を導入。実験の工程や指導教員の手元を映し出すモニターが多数設置されるなど、実験をスムーズに行える工夫がなされています。学生実験室走査型と透過型、2種類の電子顕微鏡が導入されています。簡単に説明すると、走査型は細胞の表面を、透過型は細胞の中を観察できる電子顕微鏡です。電子顕微鏡次世代型シーケンサーは遺伝情報を担うDNAの構造を超高速に調べることができる装置です。生物の個体ごとの違いがどのようなDNAの構造の違いによるものかを調べるだけでなく、遺伝子発現の解析にも用いることができます。次世代シーケンサー31号館19号館屋上施設Walk

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る