応用生物学部2023
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研究室の人々College of Bioscience and Biotechnology環境生物科学科 09-10生物や環境に国境はなく、とくに経済活動が盛んな現代社会ではあらゆるものが地球上を行き交っています。各国の異なる経済・社会情勢を理解しながら、全てのひとたちの幸福を目指す必要があるのです。動物・植物科学、生物化学、分子生物学といった学修を通して生命現象を科学的に理解し、地球環境学、自然保護、生態学などを学修し、地球規模で物事を捉えて諸問題の解決に取り組みます。実験室からフィールドそして世界へ、「環境」をあらゆる規模で捉える35 億年の生物進化の過程で獲得した、人類が未だ知らない生物たちの機能がまだまだたくさん残されています。研究室での新しい発見から、持続可能な社会の発展に貢献するイノベーティブな技術に応用していくことも、環境生物科学科の目指す取り組みです。未知な生物機能の発見、その理解と産業利用への応用【大場 裕一 研究室】私たちは、光る生き物(発光生物)研究をしています。知りたいのは、生命のしたたかな生き様です。発光生物という特殊とも思える生き物を徹底的に研究することで、今まで見過ごされてきた「生命の本質」が見えてくると考えています。と、まあ、そんな硬い話は抜きにして、生き物が光るって面白いですよねー。面白いから研究する、本当はそれだけが理由かもしれません。発光生物は不思議!でも研究している人は世界でもわずかです。だから、研究室には、新聞やテレビの取材、本の執筆や監修の依頼が絶えません。学生は、基本的にひとり1テーマ(1生物)の研究に取り組みます。真剣に研究すれば、あっという間にその発光生物の第一人者になれますよ。誰でもナンバーワン発光生物は、まだ分かっていないことだらけ。だから、研究はアイデア次第です。学生たちは、みんな自由に採集に行ったり飼育したり、ときには暗室にずっとこもって発光を観察していたり。素直な思い付きで試したことが、突き詰めると大きな発見につながった、ということがたくさんあるのです。面白い!を突きつめる環境生物科学科での学びみんなで研究発表の練習。教員だけではなく、学生同士でも意見を言い合います。[ゼミ指導]発光生物に特化した研究室は世界的にも珍しいので、研究者が世界中から集まってきます。国際共同研究も多く、最近では、ロシアのグループと発光キノコの発光メカニズムを解明したり、アメリカのグループとホタル全ゲノムを解読したり、ワールドワイドな研究を展開しています。インターナショナルな交流ポルトガルから深海発光魚の研究に来ている留学生深海魚の発光器官を顕微鏡で観察しています研究にいつでも使えるように、恒温室でホタルを常時飼育しています。[恒温飼育室]私たちの研究には欠かせない「ルミノメーター」微弱な光を測定します。[分析装置]OBA.Lab私たちが目指しているのは、世界クラスの研究だけではありません。スコップ片手にホタルミミズを探しまくり、最近その北限分布記録を更新しました。また、サクラエビが発光する様子をカラー撮影することに世界で初めて成功。発光生物に関することなら、身近でちょっとした発見も大切にしています。身近な発見も見逃さないタイからの留学生が顕微鏡で発光ミミズの形態の違いを観察しています持続可能な社会の発展未知なる生物の発見機能の解明と応用地球環境の診断・修復・保全動物植物微生物環境環境生物科学履修モデルコース応用動物科学履修モデルコース

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