日本語日本文化学科パンフレット
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 普段何げなく使っている言葉や風習・慣習などのルーツを紐解いていくと意外なものに行き着くことがあります。元来の意味を知ってみると「なるほど!」というものも。そんな日本語、文化、データをご紹介します。「もったいない」という言葉を、北海道や東北地方ではまだ使えるものを捨ててしまうなんて「心が痛む、残念だ」という意味から、「いたましい」というようです。「日本」を知ろう!日本豆知識九月九日は「重陽の節句」。菊花の宴が催されたりします。昔は宮中行事として天皇や公家が紫宸殿に集まり、詩を詠んだり菊花酒を飲んだりしてけがれを祓い、長寿を願いました。本人から見て傍系四親等の親族、祖父母の兄弟のこと。祖父母の兄は大伯父、弟は大叔父と書きます。同じ読み方ですが漢字が違うので注意が必要です。明治中期に女学生の制服に採用されたのが始まりで、もともと卒業式には着ていたのですが、戦後その姿は減少傾向でした。しかし、二十数年前に漫画「はいからさんが通る」がブレイクし、その影響で流行しました。それ以前の卒業式は黒いワンピースにコサージュ、謝恩会には振袖というのが一般的でした。愛知県では家を新築すると便所でお茶を飲んだり、お菓子を食べたりする風習があります。これは便所の神様への感謝の気持ちを表しているといわれます。全国にも便所に神様が存在するという考え方があり、子どもが生まれると便所へお参りする、便所をキレイにしておくとよい子が生まれるといわれています。縁起物といわれるダルマは、ほとんどが赤い色をしています。赤には魔除けの力があると考えられており、ダルマは特に疱瘡(天然痘)除けとされてきました。昔、疱瘡は疱瘡神という悪い神の仕業であると信じられていたためにダルマの赤は有効だったということです。1

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