2021年度春学期エクステンションカレッジ授業概要
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12 社会とことば〇 授業の主旨 (概要)〇 具体的 達成目標【内容】【授業外学習】【内容】【授業外学習】【内容】【授業外学習】【内容】【授業外学習】 ことばと社会の関係を扱う「社会言語学」の入門的授業です。実際の社会の中でのことばの使われ方を観察してみると、 同じ一つのことを言うにも、 話し手の年齢・性別・出身地・職業などによって様々な言い方があることに気付きます。社会全体から見ると、 それだけたくさんのことば(話し方)のレパートリーがあるわけです。また同じ一人の人が話すとして、 誰と、 どういう状況のもとで、 何について、 どういう目的で話すのかなど、 様々な外的要因を総合的に判断して、いろいろな話し方の中からその時々にふさわしい話し方を選んでいることがわかります。つまり個人個人にもそれぞれ話し方のレパートリーがあるわけです。今、 仮に(年齢・性別など)話し手の属性や(話し相手・状況など)場面の属性を社会的要因とよぶならば、 この「様々な社会的要因の組合せ」と「様々な話し方」の間の対応関係を研究することが、社会言語学の関心事の一つです。 さらに、 私たちはことばをどう使うかによって、 意識的にせよ無意識的にせよ、 社会のあり方を保持したり変更したりしているし、 相手との人間関係を交渉したりしています。つまり、 心理的要因によっても話し方は変わり、 それは話すうちにも刻々と変化していく種のものです。これも社会言語学の重要な関心事です。 この授業では、 主に前者の関心事、 すなわち、 どのような社会的要因が組み合わさるとどのような話し方が選ばれるかという、 いわば「固定的(静的)な対応関係」の研究方法やその成果を紹介することを目的とします。〇 科目名 社会とことば〇 担当者 (非)は非常勤講師柳谷 啓子〇 開講学年2年〇 開講セメスター2021春学期〇 履修条件特になし〇 オンライン配信方法配布資料(パワーポイントスライド・ワード文書等)は CoursePower 上授業動画はYouTube上で限定公開(URLはTora-netメールで送信)〇 オンライン配信形態YouTube上でのオンデマンド配信(対面授業の録画映像を利用するため授業翌日より配信、1週間視聴可) 人を構成しているさまざまな属性(性別・年齢・出身地域・職業・民族など)とその人が話すことばの関係について、 以下のことを説明できるようになります:・どのようなことが研究テーマになりうるのか・どのような研究方法があるのか・この分野の研究にはどのような専門用語が必要なのか・ことばを客観的に研究対象として扱うことにはどのような意味があるのか基本的に以下の内容を扱う予定ですが、 受講者の人数、 予備知識、 興味などにより順番や内容、 回数の変更もありえます。1<オリエンテーション>授業内容や進め方の紹介、 社会言語学の分野・基本概念の紹介シラバスをよく読んで、 授業内容を理解しておくこと。また、 授業後はノートをつくって、 ファイリングをすること。課題:「男女の別れ話の架空会話」を実施して CoursePower 上に提出。期限:次回授業日の前日24時2<言語と性差>さまざまなレベルの言語性差、セックスとジェンダーの定義、男言葉と女言葉ノートを点検して、 理解しやすいように整理し、 また、 補足的な知識を得るために参考文献などを読んでみること。課題:「同性/異性に対する話し方の自己分析」を実施して CoursePower 上に提出。期限:次回授業日の前日24時3<言語と性差>男女の会話スタイル、CMC(Computer mediated communication) における性差ノートを点検して、 理解しやすいように整理し、 また、 補足的な知識を得るために参考文献などを読んでみること。課題:「日本語におけるCMCの性差分析」を実施してCoursePower上に提出。期限:次回授業日の前日24時4<言語と性差>丁寧度の違い、状況(場面・人間関係など)による違い・文化による違い、ライフスタイルと言語性差、グループ・アイデンティティーと言語性差、まとめノートを点検して、 理解しやすいように整理し、 また、 補足的な知識を得るために参考文献などを読んでみること。課題:「日本語における丁寧度の男女差の分析」を実施して CoursePower 上に提出。期限:次回授業日の前日24時-28 -

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