EDUCATUS Vol.2
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11~全国で活躍する卒業生 長野県,大分県~ 私が勤務する千曲市は人口約6万人、見渡す限りの広大な田畑やそびえ立つ山々などの自然豊かな環境、明治の開湯以来100年余り続く伝統的な温泉地が魅力です。 私が地元に就職を決めたのは、大好きなふるさとに恩返しがしたいという気持ちもありましたが、もう一つ大きな理由があります。それは、オンリーワンになれる環境だと思ったからです。 学生時代からピアノだけは本当に苦手でした。音階を調べ、一つ一つ記入して、右手から恐る恐る弾き始める・・・これを4年続けました。しかし、反対に体を動かすことは得意でした。体をダイナミックに動かして、汗をかきながら思いっきり遊ぶことができる。だからこそ自分の保育に強みを生かし、反映させることでオリジナリティを出すことができます。毎日の保育で、「今日は何して遊ぼうかな」と考えることができ、時には子どもたちと一緒に考え実行する。現場は流動的なので、うまくいかなかったり思い通りにならないことは日常茶飯事です。だからこそ反省し、明日の保育に生かすことができます。 抜群に勉強ができなくても、ピアノが弾けなくても、読み聞かせが苦手でも、子どもに寄り添うのが難しいと思っていても、あなたは先生になれます。だから絶対に諦めないでください。この世に誰かと全く同じ保育ができる人は1人もいません。私が流れるようにピアノを弾けないように、みなさんも私のような保育はできません。大切なのは、オリジナリティを持たせることだと思います。皆さんも自分の良いところ、得意なことをたくさん見つけてください。そして、そんな自分を好きになれると良いなと思います。 私が初めてそう思ったのは、保育実習をさせて頂いた時でした。子どもたちと関わることが楽しくて、新鮮な毎日。思うようにいかず落ち込む事もありましたが、その度に学科の先生方が相談に乗って下さり、励まして頂いたことは心強く、今でも感謝しています。保育実習は経験のある先生方の保育を側で学び、様々な子どもたちと触れ合える貴重な機会です。部分的でも自分の保育をさせて頂けるチャンスがあれば、失敗を恐れずに積極的に取り組むことが大切です。自分の反省点に気づくことも素晴らしい経験です。実習で得たことは、これからの人生の中できっと財産となっていくことでしょう。 私は大学卒業後、地元の私立幼稚園に勤めて7年目となります。憧れの幼稚園の先生という仕事に就きましたが、毎日楽しい事だけではありません。辛い事や苦しい事、くじけそうになる事も沢山あります。しかし、それは教育者として向上し続けている証拠です。現場にいると、日々反省することがありますが、課題を見つける事は教育に関わる仕事をする上で大切なことだと考えています。新任の頃、人前に出ることが苦手な私は、手が震える程、緊張していましたが、保護者の方と子どもたちの様子を伝え合ったり、成長を喜んだりする中でコミュニケーションをとっていくことの大事さや楽しさを感じられるようになりました。園とご家庭での様子を互いに伝え合ったり、子育てに関する困りや悩みを聞いたりして、一緒に子どもを見守りながら、各ご家庭の支援ができるように心掛けています。 一生懸命に子どもと向き合って苦労した分、その先には大きな感動や喜びが待っています。子どもたちの成長を感じ、一緒に笑い合って楽しめる毎日は何物にも代えられません。これからも将来を担っていく子どもたちのために努力し続けていきたいものです。杭瀬下(くいせけ)保育園 山田 大樹 (長野県)(幼児教育学科 2018年3月卒業)“自分らしさ”はあなただけのもの「幼稚園の先生になりたい…」千曲市職員(保育士)保育教諭学校法人道徳学園 のだ山幼稚園 髙司 陽菜子 (大分県)(幼児教育学科 2014年3月卒業)

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