EDUCATUS Vol.2
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10~全国で活躍する卒業生 石川県,和歌山県~ 中部大学に入学後、児童教育学科の先生より「何か一つ、続けて行う活動を」とのお話がありました。私は大学の相談室へ行ったことがきっかけで、障害のある方の外出支援のボランティアに4年間携わりました。この経験は、余暇の大切さに気付くきっかけとなり、楽しめる余暇を持つことは、将来に関わる大切なことの一つだと考えるようになりました。そこで、学校生活の中でも、子どもたちが楽しめる活動や遊びを増やしていくことが重要と考え、日々子どもたちと関わっています。 また、特別支援教育を専門とする先生のゼミに所属し、初めて教材や支援グッズを見た時には、どう使うのかと疑問でした。今では、目的や子どもに合わせて教材を使えるようになってきましたが、これからも一人ひとりの子どもに合ったより良い教材を作成できるようになりたいです。 「子どもたちの小さな変化に気付く教師」になることが、大学卒業時の私の目標でした。私は現在、特別支援学校に勤務して5年目になり、今年度は小学部1年生の担任をしています。毎日子どもたちと過ごす中で、少しずつですが変化に気付けるようになりました。しかし、気付いた後の対応や支援をどうするかの方が大切であり、難しいですがやりがいのあることだと今は思っています。どうすれば分かりやすいのか、自分からやりたくなるのか、何に困っているかなど、授業準備や支援方法、個別の対応で悩むことはたくさんあります。特に、1年目は子どもとの関わりに悩み、大学で学んだと思っていましたが、支援方法をあまり知らないことに気付きました。そのため、職場の先生方に相談したり校内外や自主的に研修を受けたりして学ぶ機会を増やし、解決の糸口を見つけられるように、現在も取り組んでいるところです。 子どもたちの「できた!」の笑顔や、成長が見られたときはとても嬉しく、やりがいを感じます。これからも学び続け、子どもたちが「分かった、できた、楽しい」と思える授業ができる教師になれるように努力していこうと思っています。石川県立七尾特別支援学校 加賀 詩織(現代教育学科 ※旧児童教育学科 2016年3月卒業)子どもたちの小さな変化に気付くこと特別支援学校教員 中部大学卒業後、私は故郷の和歌山に戻って、知的障害と肢体不自由併設の特別支援学校で働いています。支援学校には、教員だけでなく、介助員さんや看護師さんもいます。また、 小学部・中学部・高等部の児童生徒とその保護者の方も含めると本当に多くの方が一つの 学校に携わっています。 そんなコミュニティの中で、教師生活7年目を迎え、大学での学びについて今となって感じることがあります。それは、今までの経験や知識が、いつ・どこで・どのような形で生きてくるか、学生時代には分からないかもしれませんが(私はそうでした……)、これから経験していくこと全てがあなたのためになる、ということです。だからこそ、何かの縁で進学した中部大学で、どんなことでもいいので、「今を頑張ること」の大切さを学生の方々に伝えたいと思います。 教員という仕事の魅力を伝えるのであれば、なんといっても“何が起こるか分からないこと”です。いい意味でも悪い意味でも予想外のトラブルや出来事が毎日のように起きます。子どもや同僚と一緒になって新しい発想で考えたり、困りごとを解決したりしていくことを、何より魅力に感じています。しかし一方で、人間関係や仕事の進め方で、悩むこともたくさん出てきます。そのような壁にぶつかった時に立ち向かえる力や多様な考えを受け止める力を、クラブ活動・アルバイト・ボランティア等を通して養ってください。 特別支援学校は周りとの協力なしでは仕事ができません。大学でのクラブ活動やゼミでの活動が教員として働くための基礎になっていたのだと、今だからこそ感じることができています。大学入学時はどの学科でもいいと思っていましたが、今はこのような経験をすることができた児童教育学科で本当に良かったと思っています。この文を書きながら、私も気持ち新たにみなさんと一緒に頑張ろうと思っています。こんな気持ちになれる機会をいただきありがとうございました。和歌山県立きのかわ支援学校 澤村 紀一(現代教育学科 ※旧児童教育学科 2014年3月卒業)大学を卒業して今だから思うこと特別支援学校教員

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